売上が伸びても営業利益が減る計算
営業利益は、売上高から売上原価と販売費・一般管理費を引いた利益です。架空の会社で前期の売上高が1,000億円、費用が900億円なら営業利益は100億円。当期に売上高が1,100億円へ増えても、費用が1,020億円まで増えれば利益は80億円に減ります。
この例の営業利益率は10%から約7.3%へ低下します。売上の伸びより、原価・販管費の伸びが速い状態です。値上げが費用増に追いついていないのか、人員増や広告などの先行費用なのかで、今後の見方は変わります。設備投資による支出は主に投資キャッシュフローに表れ、損益には減価償却費などを通じて反映されます。
決算短信でどこを比べるか
最初に前年同期と当期の売上高、売上総利益、営業利益を並べます。売上総利益率が下がれば仕入れ・製造原価や販売価格の影響が考えられます。売上総利益が伸びても営業利益が減るなら、販管費の増加を調べます。会社の決算説明資料に増減要因があれば、推測より先に読みます。
「減益」が親会社株主に帰属する純利益だけを指す場合は、営業外損益や税金、特別損益などで本業以外の影響が出ていることもあります。同じ「増収減益」でも、どの利益かを確かめないと理由を取り違えます。
株価は増収か減益か、どちらを見る?
増収減益だから必ず売られるわけではありません。一時的な投資費用が計画どおりか、利益率の低下が続くか、会社予想が変わったかによって受け止めは違います。株価も発表前の期待を反映しているため、決算の数字だけで翌日の値動きは決まりません。