まず結論
リスクオフ(risk-off)は、地政学的緊張、景気不安、金融不安などを受けて、投資家がリスクの高い資産への保有を抑えようとする市場心理や取引の傾向を指します。反対に、先行きへの警戒が和らぎ、リスク資産を選ぶ動きはリスクオンと呼ばれます。
株安・円高・安全資産買いは必ずそろうか
警戒が強い局面では、株式などの売り、国債や現金といった資産への移動、円や米ドルなど安全性が意識される通貨の上昇が起こる場合があります。しかし「リスクオフなら円高」と決まっているわけではありません。金利差、投資家の借入返済、エネルギー価格、各国の財政・金融政策も為替を動かします。
国債も常に上がるとは限りません。インフレ懸念や財政への不安が強いと、株安と同時に債券価格が下がることがあります。安全資産は固定のリストではなく、そのときの市場環境で選ばれ方が変わります。
何をきっかけに起きるか
経済指標の急変、中央銀行の政策、紛争や災害、金融機関や企業の信用不安などが警戒を高めます。きっかけそのものに加え、投資家のポジション、レバレッジ、取引の流動性が値動きの大きさに関係します。
ニュースの「リスクオフ」を見たら、株価指数だけでなく、債券利回り、為替、商品、信用スプレッド、売買高を並べます。一つの市場だけの動きで全体を判断しないのが読み違いを減らす手掛かりです。