まず結論
この補助金は、最大500万円という金額だけを見て申請する制度ではありません。
評価されるのは、
「新しい機械を買うこと」ではなく、「その機械や作業システムをどう実証し、安全性・生産性・省力化をどこまで改善できるか」
です。
さらに、実証結果を県内の林業経営体等へ共有することまで求められます。
そのため、応募前に、
- 現場の課題
- 導入・利用する機器
- 実証方法
- 改善効果の測定方法
- 県内への波及方法
まで整理することが重要です。
キャンペーン概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 事業名 | 令和8年度第2回 林業革新的作業システム実証推進事業 |
| 募集期間 | 2026年8月19日〜9月18日 |
| 応募締切 | 2026年9月18日 17:00必着 |
| 補助率 | 補助対象経費の2/3以内 |
| 補助上限 | 500万円以内 |
| 事業期間 | 交付決定日〜2027年3月20日 |
| 採択予定 | 2026年10月上旬 |
| 交付決定 | 2026年10月中旬頃 |
| 事業開始目安 | 2026年10月下旬以降 |
採択された後に補助金交付申請を行い、交付決定後に事業を開始する流れです。
応募できる人
応募資格はかなり限定されています。
対象になるのは、
- 大分県内の登録林業経営体
- 育成林業経営体
- 主要な構成員が登録林業経営体で構成された団体
などです。
実証グループとして応募する場合は、
代表機関を選定し、その代表機関には法人格が必要
です。
また、実証計画の企画・実施・成果管理を統括する「実証代表者」を定める必要があります。
どんな事業が対象か
対象となるのは、
最新機器の実装や、既存機器の効果的な利用方法を組み合わせた革新的な作業システムの実証
です。
例えば、
- 急傾斜地で使える無人化・省力化機器
- 最新林業機械の性能を最大限活かす作業システム
- 複数事業者による機械共同利用
- 作業人数削減につながる機械配置
- 労働安全性を高める作業工程
- 素材生産性を高める新しい搬出方法
などが制度趣旨に合いやすいと考えられます。
ただし、具体的に採択されるかは事業計画の審査によります。
また、実施にあたっては林業機械メーカー等と連携して行うことが条件です。
還元率の内訳
補助率は、
補助対象経費 × 2/3以内
で、上限は500万円です。
| 補助対象経費 | 2/3計算 | 補助額の目安 |
|---|---|---|
| 300万円 | 200万円 | 最大200万円 |
| 600万円 | 400万円 | 最大400万円 |
| 750万円 | 500万円 | 最大500万円 |
| 900万円 | 600万円 | 最大500万円 |
そのため、単純計算では補助対象経費750万円で上限500万円に到達します。
ただし、2/3は「以内」であり、採択・審査の結果として必ず満額補助されるわけではありません。
補助対象経費
公募要領では、対象経費が具体的に示されています。
- 賃金
- 人件費
- 報償費
- 旅費
- 需用費
- 役務費
- 委託料
- 使用料・賃借料
- 備品購入費
などです。
備品購入費には条件あり
備品購入は何でも対象になるわけではありません。
原則として、
- 事業で継続して使用するもの
- リースできないもの
- リース可能でも購入した方が安価なもの
- 補助額の過半を占めない少額のもの
に限られます。
つまり、500万円の補助金を使って大型林業機械を単純購入する制度ではない点に注意が必要です。
お得になる使い方
1) 「機械」ではなく「課題」から始める
採択を狙うなら、
この機械を買いたい
から始めるより、
現状:3人必要 ↓ 新システム:2人へ削減 ↓ 作業時間:20%短縮 ↓ 安全距離を確保
というように、改善したい課題を数値化する方が制度趣旨に合います。
2) 実証KPIを決める
審査では、効果が重要です。
例えば、
- 素材生産量/人日
- 作業時間
- 必要人数
- 機械稼働率
- ヒヤリハット件数
- 燃料消費量
などを実証前後で比較できる形にすると、成果を説明しやすくなります。
3) 県内波及まで設計する
実証した内容については、県内の林業経営体等向けに研修会を開催する必要があります。
そのため、
実証 ↓ データ整理 ↓ 研修会 ↓ 他事業者へ展開
まで最初から事業計画に入れておく方が自然です。
審査基準
今回の公募で非常に重要なのが、審査配点が公開されていることです。
| 審査項目 | 配点 |
|---|---|
| 実証内容の実現可能性 | 30点 |
| 生産性向上・省力化・労働安全性向上の効果 | 30点 |
| 県内への波及効果 | 30点 |
| 経費等事業計画の妥当性 | 10点 |
| 合計 | 100点 |
つまり、90点分が「実証できるか・効果があるか・県内へ広がるか」に配分されています。
単に費用を安くまとめるだけでは採択力は高まりません。
注意点
- 応募締切は2026年9月18日17時必着。
- 事業開始は交付決定後。
- 事業完了は2027年3月20日まで。
- 林業機械メーカー等との連携が必要。
- 実証結果のデータを県へ提出する必要がある。
- 見学・研修などへの協力が求められる。
- 実証後に県内林業経営体等向けの研修会開催が必要。
- 審査は先着順ではなく100点満点で評価。
- 採択は予算の範囲内で高得点の事業から選定。
- 審査時に追加説明や資料提出を求められる場合がある。
向いている人・向かない人
| 向いている人 | 向かない人 |
|---|---|
| 新しい林業機械・作業方式を現場実証したい登録林業経営体 | 単純な設備購入だけを目的にする事業者 |
| 効果を数値で測定できる事業者 | 実証成果を整理できない事業者 |
| メーカー等と連携できる事業者 | 単独購入だけで完結させたい事業者 |
| 県内への成果共有まで実施できる事業者 | 成果公開・研修会を想定していない事業者 |
まとめ
令和8年度第2回 林業革新的作業システム実証推進事業は、補助率2/3以内・上限500万円の林業実証支援制度です。
ただし、本質は設備導入ではありません。
評価されるのは、
実現可能性30点 + 効果30点 + 県内波及30点 + 経費妥当性10点
です。
応募する場合は、
現場課題 → 実証する作業システム → メーカー等との連携 → 数値による効果検証 → 県内への成果共有
まで一つの計画として組み立てることが重要です。
応募締切は2026年9月18日17時必着。採択後の事業開始は10月下旬以降が目安で、2027年3月20日までに実証を完了する必要があります。
確認日: 2026-08-19
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出典
- 大分県「令和8年度第2回林業革新的作業システム実証推進事業の募集について」 https://www.pref.oita.jp/soshiki/16050/forest-innovative2nd.html
- 大分県「令和8年度第2回 革新的作業システム実証推進事業 公募要領」