まず結論
海外向けの売り方を広げたい青森県内の中小企業向けです。とくに、見本市出展をきっかけに、多言語の販促物やパッケージ、知財・規格対応まで一気に整えたい会社と相性がよい制度です。
ただ、何でも海外向けなら対象になるわけではありません。たとえば外国語ホームページや海外向けパッケージ作成は、2026年度中に海外見本市・商談会へ出展予定、または過去3年度以内に出展実績がある事業者が対象です。ここは見落としやすいところです。
制度の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 県内に本社・事業所を有する中小企業・個人など |
| 補助率 | 対象事業費の2分の1以内 |
| 年間上限額 | 1社あたり50万円 |
| 受付期間 | 2026年8月20日〜9月30日 |
| 審査 | 書面審査 |
| 審査時期 | 2026年10月中 |
| 結果通知 | 2026年11月中予定 |
| 事業期間 | 交付決定日〜2027年3月31日 |
| 事前着手 | 事前着手届を出した場合は2026年4月1日から可 |
補助率が2分の1なので、上限50万円まで使うには対象経費がおおむね100万円必要です。予算の範囲内で採択されるため、100万円分を申請しても50万円がそのまま通るとは限りません。
対象事業と経費の見方
対象事業は大きく5つあります。
| 区分 | 主な内容 |
|---|---|
| 海外見本市・商談会出展 | ブース借上、装飾、通訳、輸送、機器レンタルなど |
| 外国語版ホームページ・パンフレット・商品PR映像 | 制作、翻訳、印刷、撮影、編集など |
| 海外向け商品パッケージデザイン | パッケージ作成、デザイン、翻訳、印刷など |
| 国際規格・海外知的財産権 | 申請・出願手数料、代理人費用、翻訳、先行調査など |
| 海外向けインターネットショップ出店 | 初期登録費用、月額出店料3か月以内 |
見本市出展では渡航費が対象になりますが、原則1名分です。しかも、2023年度から2025年度までに同補助金の渡航費交付実績がない事業者が対象とされています。海外出張費まで見込んでいる会社は、ここを最初に確認した方が安全です。
また、ホームページ、PR映像、パッケージ、知財申請、海外EC出店は、単体で思いつきベースに進めるより、実際の見本市出展や商談の流れと結びつけて説明した方が審査では通しやすそうです。県の審査項目にも、海外ビジネス展開計画や実行体制、波及効果が入っています。
使う前に気をつけたい点
| 注意点 | 実務上の意味 |
|---|---|
| 交付決定前の着手は原則対象外 | 急ぐなら事前着手届が必要 |
| 維持経費・増刷経費は対象外 | 既存サイト保守やパンフ増刷では弱い |
| 他の補助金と重複不可 | 国や他自治体の補助対象分は外して考える |
| 書面審査のみ | 事業計画書の書き込み不足がそのまま不利 |
| 年間上限は1社50万円 | 複数案件を並行しても合計50万円で頭打ちになりやすい |
ここでつまずきやすいのは、制作会社や展示会主催者との日程です。県の交付決定は11月中予定なので、秋の商談会や年内の制作案件では、発注タイミングが先に来ることがあります。先に契約してから「後で補助対象になるはず」と考えるのは危ないです。
向いている企業・向きにくい企業
| 向いている企業 | 向きにくい企業 |
|---|---|
| 今年度に海外商談の予定がある | 海外展開の計画がまだ曖昧 |
| 展示会出展後の販促整備まで考えている | 単なる維持更新費を補助したい |
| 翻訳・パッケージ・知財をまとめて進めたい | 他補助金との重複前提で資金計画を組んでいる |
| 書面で海外展開計画を説明できる | 交付決定前に発注しないと間に合わない |
見た目の上限は大きくありませんが、海外向けの最初の100万円前後の投資を半分に圧縮できる制度と考えると悪くありません。ただ、補助額よりも、対象区分に合う説明が作れるかどうかの方が重要です。
まとめ
青森県の輸出補助金二次募集は、海外販路開拓の初動コストを抑えたい県内中小企業には使いやすい一方、対象事業の条件が細かく、事前着手や重複補助の扱いで外しやすい制度です。上限50万円を目指すなら対象経費100万円程度が目安ですが、まずは自社の案件が5つの対象区分のどこに当たるのかを整理した方が早いです。
確認日: 2026-08-20。最新の交付要綱と募集要領で対象経費・添付書類を必ず確認してください。