決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 89.44億円 | 102.11億円 | -12.4% | 214.99億円 | 41.6% |
| 営業利益 | 9.44億円 | 10.37億円 | -8.9% | 19.95億円 | 47.3% |
| 経常利益 | 9.39億円 | 10.30億円 | -8.8% | 19.89億円 | 47.2% |
| 純利益 | 6.44億円 | 7.05億円 | -8.6% | 13.72億円 | 46.9% |
| EPS | 48.24円 | 52.87円 | -8.8% | 102.78円 | 46.9% |
会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。
セグメント
ファーストコーポレーションは平成31年5月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)において、報告セグメント別の詳細損益を限定的に開示している。当期の全社売上高は89.44億円、営業利益は9.44億円であり、事業別・サービス別の営業利益配分は決算短信からは確認できない。このため、セグメント評価では全社利益率とキャッシュ・フローの連動を優先して確認する。
財務安全性
財務安全性では、総資産124.49億円、純資産53.49億円、自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率42.9%を確認します。キャッシュ・フローは営業CF-8.29億円、投資CF-0.03億円、財務CF-8.53億円、現金及び現金同等物の期末残高61.05億円です。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | -8.8% | 当期EPSと前年同期EPS | EPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。 |
| ROE | 非開示 | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は10.6%、総資産経常利益率は非開示です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。
ポジティブ要因
売上規模の確認
売上高は89.44億円、前年比は-12.4%です。売上だけで評価する局面ではなく、営業利益と営業CFにどう落ちるかを合わせて見ます。
財務基盤
自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率は42.9%、純資産は53.49億円です。資本の厚みは確認できますが、案件ごとの採算や運転資金の振れとは分けて評価します。
リスク要因
営業減益
営業利益は9.44億円で、前年同期比8.9%減です。減益要因が価格転嫁、数量、原価、人件費のどこにあるかが論点です。営業利益率は10.6%です。
利益率とキャッシュのずれ
営業キャッシュ・フローは-8.29億円です。利益よりキャッシュです。売掛金、在庫、仕入れ条件で資金が外に出る決算では、会計上の利益だけでは安心材料になりません。
販売数量・コスト前提の変動
次期または通期予想は売上高214.99億円、営業利益19.95億円です。計画を見る時は、売上前提よりも営業利益率の前提を先に疑います。販売数量、為替、原材料費、人件費、案件進捗のどれかが崩れると、利益の薄い会社ほどすぐ数字に出ます。
市場評価の変動可能性
決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。
業界動向との関連
業界比較では、同業他社の同時期決算や市場統計も必要です。ただ、この段階では業界ストーリーを広げすぎない方がよいです。決算短信でまず見るべきは、売上が営業利益に落ちているか、営業CFが伴っているかです。
株価への示唆
会計利益が見えていても、営業CFが弱い場合は市場の評価は伸びにくいです。利益よりキャッシュを確認する局面で、資金繰りや運転資金の重さが残れば上値は重くなります。補足市場データ未取得のため、理論株価の算定は保留します。
今期の総括
今期は売上高89.44億円(-12.4%)、営業利益9.44億円(-8.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益6.44億円(-8.6%)という内容でした。ここで見たいのは、きれいな増収コメントではなく営業利益の質です。営業利益と純利益の方向が異なる場合は、特別損益や税効果を分けて読みます。本業の収益力とは異なる要因が混じると、株価の評価は長続きしません。
来期見通し
来期または通期見通しでは、売上高214.99億円、営業利益19.95億円、経常利益19.89億円、純利益13.72億円、EPS102.78円が示されています。会社予想は前提です。増収計画より、営業利益率と営業CFがその計画に届く形になっているかを次の開示で確認します。
総合判断
総合判断は弱気。判断の根拠は、売上高89.44億円、営業利益9.44億円、純利益6.44億円という決算短信上の主要数値と、確認できる財務指標のバランスです。次回は営業利益率、営業CF、EPS、ROIC、PERを同じ方向で確認したいところです。数字がそろうまでは、市場はまだ少し距離を置きます。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「平成31年5月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)」、ファーストコーポレーション、開示日: 2019-01-10