決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 12.12億円 | 11.37億円 | +6.6% | 52.87億円 | 22.9% |
| 営業利益 | 1.21億円 | 0.99億円 | +22.2% | 8.83億円 | 13.7% |
| 経常利益 | 1.25億円 | 0.93億円 | +34.7% | 8.99億円 | 13.9% |
| 純利益 | 0.81億円 | 0.63億円 | +29.9% | 5.85億円 | 13.8% |
| EPS | 19.44円 | 15円 | +29.6% | 138.98円 | 14.0% |
会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。
セグメント
同社はソリューション提供事業の単一セグメントですが、ソリューション別売上高を開示しています。
| ソリューション | 売上高 | 構成比 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| ネットワークソリューション | 7.76億円 | 64.0% | +8.7% |
| セールスDXソリューション | 3.35億円 | 27.6% | +4.1% |
| AIデータエントリーソリューション | 1.02億円 | 8.4% | -0.7% |
ネットワークではAssetViewのクラウドサービスが伸び、ARRは15.65億円(26.6%増)、同ソリューション売上に占めるクラウド比率は50.0%となりました。セールスDXのOEM除外後ARRも12.02億円へ増えた一方、AIデータエントリーはWOZEの処理量減少で小幅減収です。ソリューション別利益は開示されていません。
財務安全性
総資産は70.71億円、純資産は31.25億円、自己資本比率は44.2%です。第1四半期キャッシュ・フロー計算書は作成されていないため、営業・投資・財務CFは開示されていません。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | +29.6% | 当期EPSと前年同期EPS | EPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。 |
| ROE | 非開示 | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は10.0%で、前年同期の8.7%から改善しました。売上総利益は4.65億円(3.3%増)にとどまりましたが、広告宣伝費の減少などで販管費が2.0%減り、営業増益につながっています。
ポジティブ要因
営業利益の変化
営業利益は1.21億円、前年同期比22.2%増。増収率を上回る利益成長となり、営業利益率も1.3ポイント改善しました。
売上規模の確認
売上高は12.12億円、前年同期比6.6%増。主力ネットワークソリューションが8.7%増収となり、クラウドARRの拡大が全社成長をけん引しました。
財務基盤
自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率は44.2%、純資産は31.25億円です。資本の厚みは確認できますが、案件ごとの採算や運転資金の振れとは分けて評価します。
リスク要因
利益率とキャッシュのずれ
営業キャッシュ・フローは非開示です。利益よりキャッシュです。売掛金、在庫、仕入れ条件で資金が外に出る決算では、会計上の利益だけでは安心材料になりません。
販売数量・コスト前提の変動
通期予想は売上高52.87億円、営業利益8.83億円です。第1四半期の進捗率は売上高22.9%に対し営業利益13.7%で、利益は下期偏重です。AWSなどクラウド利用料やソフトウェア償却費の増加が続けば、計画利益率16.7%への引き上げが難しくなります。
市場評価の変動可能性
決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。
業界動向との関連
中堅・中小企業でもクラウド移行とセキュリティ投資が進み、IT資産管理や営業DXへの需要は底堅い状況です。一方、SaaS型売上の拡大はクラウド利用料も押し上げるため、ARR成長と粗利率をセットで見る必要があります。
株価への示唆
増収増益と年間65円への増配予想は支援材料です。ただし営業利益進捗13.7%は低く、株価が評価を切り上げるには、クラウドARRの成長を維持しながら第2四半期以降に利益進捗を加速できることが必要です。
今期の総括
第1四半期は売上高12.12億円、営業利益1.21億円、四半期純利益0.81億円と増収増益でした。主力AssetViewのクラウド化と販管費抑制が利益を押し上げた一方、粗利の伸びは売上成長を下回っており、原価面には注意が残ります。
来期見通し
通期予想は売上高52.87億円、営業利益8.83億円、経常利益8.99億円、純利益5.85億円、EPS138.98円で据え置かれました。配当予想は中間20円、期末45円、年間65円へ修正されています。次の確認点は利益進捗とクラウド原価の吸収です。
総合判断
総合判断は中立。主力クラウドサービスのARR拡大、増収増益、増配予想は前向きですが、営業利益の通期進捗は13.7%にとどまります。下期偏重の計画を埋める利益加速が確認できるまでは、成長性と進捗リスクを両方見る局面です。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2027年3月期第1四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)」、ハンモック、開示日: 2026-08-14