決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 7191.15億円 | 7810.60億円 | -7.9% | 17900億円 | 40.2% |
| 営業利益 | 101.79億円 | 165.53億円 | -38.5% | 520億円 | 19.6% |
| 経常利益 | 78.13億円 | 166.13億円 | -53% | 440億円 | 17.8% |
| 純利益 | 119.09億円 | 71.01億円 | +67.7% | 260億円 | 45.8% |
| EPS | 11.19円 | 6.67円 | +67.8% | 24.43円 | 45.8% |
会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。
セグメント
大成建設は平成20年3月期 中間決算短信において、報告セグメント別の詳細損益を限定的に開示している。当期の全社売上高は7191.15億円、営業利益は101.79億円であり、事業別・サービス別の営業利益配分は決算短信からは確認できない。このため、セグメント評価では全社利益率とキャッシュ・フローの連動を優先して確認する。
財務安全性
財務安全性では、総資産18600.92億円、純資産4076.52億円、自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率20.2%を確認します。キャッシュ・フローは営業CF-842.51億円、投資CF-15.61億円、財務CF386.54億円、現金及び現金同等物の期末残高非開示です。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | +67.8% | 当期EPSと前年同期EPS | EPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。 |
| ROE | 非開示 | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は1.4%、総資産経常利益率は非開示です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。
ポジティブ要因
売上規模の確認
売上高は7191.15億円、前年比は-7.9%です。売上だけで評価する局面ではなく、営業利益と営業CFにどう落ちるかを合わせて見ます。
財務基盤
自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率は20.2%、純資産は4076.52億円です。資本余力は、案件ごとの採算や運転資金の振れとは分けて評価します。
リスク要因
営業減益
営業利益は101.79億円で、前年同期比38.5%減です。減益要因が価格転嫁、数量、原価、人件費のどこにあるかが論点です。営業利益率は1.4%です。
利益率とキャッシュのずれ
営業キャッシュ・フローは-842.51億円です。会計上の利益と資金収支を分けて確認します。
販売数量・コスト前提の変動
次期または通期予想は売上高17900億円、営業利益520億円です。計画を見る時は、売上前提よりも営業利益率の前提を先に疑います。販売数量、為替、原材料費、人件費、案件進捗のどれかが崩れると、利益の薄い会社ほどすぐ数字に出ます。
市場評価の変動可能性
株価の反応を判断するには、発表時点の価格、出来高、市場予想との比較が必要です。
業界動向との関連
同業他社との同期間の数値比較は行っていません。同社の売上・利益の変化と、開示された事業別の状況を確認します。
株価への示唆
会計利益が見えていても、営業CFが弱い場合は市場の評価は伸びにくいです。利益よりキャッシュを確認する局面で、資金繰りや運転資金の重さが残れば上値は重くなります。補足市場データ未取得のため、理論株価の算定は保留します。
今期の総括
今期は売上高7191.15億円(-7.9%)、営業利益101.79億円(-38.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益119.09億円(+67.7%)という内容でした。営業利益と純利益の方向が異なる場合は、特別損益や税効果を分けて読みます。本業の収益力とは異なる要因が混じると、株価の評価は長続きしません。
来期見通し
来期または通期見通しでは、売上高17900億円、営業利益520億円、経常利益440億円、純利益260億円、EPS24.43円が示されています。会社予想は前提です。増収計画より、営業利益率と営業CFがその計画に届く形になっているかを次の開示で確認します。
総合判断
総合判断は弱気。判断の根拠は、売上高7191.15億円、営業利益101.79億円、純利益119.09億円という決算短信上の主要数値と、確認できる財務指標のバランスです。次回は営業利益率、営業CF、EPS、ROIC、PERを同じ方向で確認したいところです。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「平成20年3月期 中間決算短信」、大成建設、開示日: 2007-11-13