決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前期実績 | 増減率 | 来期会社計画 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 20,578億円 | 19,447億円 | +5.8% | 23,100億円 |
| 営業利益 | 1,187億円 | 710億円 | +67.1% | 1,530億円 |
| 純利益 | 1,266億円 | 660億円 | +91.8% | 1,300億円 |
| EPS | 186.68円 | 97.32円 | +91.8% | 191.40円 |
売上高営業利益率は5.8%に改善した。純利益には負ののれん発生益5,927百万円が含まれており、本業の収益力とは異なる要因が含まれています。
定量評価
EPS成長率は91.8%増、ROEは13.8%、自己資本比率は36.8%である。営業CFは416億円の黒字、投資CFはマイナス69億円、財務CFはマイナス1,206億円だった。2026年5月12日観測の株価3,452円に対し、来期予想EPSでみたPERは約18.0倍となる。
ポジティブ要因
採算改善
営業利益の伸びが売上高の伸びを大きく上回り、売上高営業利益率が改善した。
来期も増益計画
会社は2027年3月期に売上高12.3%増、営業利益28.9%増を見込む。
株主還元
年間配当は72円から来期77円へ増配予想で、利益成長を還元に反映している。
リスク要因
一過性要因
純利益の伸びには負ののれん発生益が含まれ、本業だけの改善としては見られない。
建設市況
当該業界は景気循環の影響を強く受けるため、業績は一定ではありません。
コスト変動
資材価格、労務費、工期遅延が採算を押し下げる可能性がある。
財務安全性
総資産は2兆6,544億円、純資産は1兆12億円、自己資本比率は36.8%で中位の水準である。営業CFは黒字だが、建設業は運転資金の振れが大きい。現金及び現金同等物は3,545億円で、当面の資金余力は確認できる。
業界動向との関連
建設業界は都市再開発、インフラ更新、防災投資が支えになる一方、人手不足と資材価格が利益率を左右する。受注残と採算管理が継続すれば、増益計画の蓋然性は高まるが、確定ではない。
株価への示唆
株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
| シナリオ | 想定PER | 予想EPS | 理論株価 |
|---|---|---|---|
| 弱気 | 12倍 | 191.40円 | 2,297円 |
| 中立 | 15倍 | 191.40円 | 2,871円 |
| 強気 | 18倍 | 191.40円 | 3,445円 |
現在株価は強気シナリオに近い。採算改善が続く場合は評価維持の可能性がある一方、利益率や工事採算が悪化する場合は下振れリスクがある。
今期の総括
2026年3月期は売上、営業利益、純利益がいずれも増加した。ただし純利益には一過性要因が含まれるため、評価の中心は営業利益率改善の持続性である。
来期見通し
2027年3月期は売上高2兆3,100億円、営業利益1,530億円、純利益1,300億円を計画する。増収増益見通しだが、資材価格や工事採算の変動により計画は変わる可能性がある。
総合判断
総合判断は中立である。営業利益の改善は大きいが、株価は来期予想EPSに対して高めのシナリオを織り込んでいる。次の焦点は増収下での利益率維持である。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 清水建設株式会社「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」、2026年5月12日開示