決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前期 | 変化 |
|---|---|---|---|
| 純資産 | 48.98億円 | 62.29億円 | -21.4% |
| 主要投資資産 | 49.50億円 | 62.79億円 | -21.2% |
| 発行済口数 | 10,928千口 | 13,076千口 | -16.4% |
| 100口当たり基準価額 | 44,824円 | 47,638円 | -5.9% |
| 10口当たり分配金 | 97円 | 92円 | +5.4% |
| 当期純損益 | △2.48億円 | 2.06億円 | 赤字転落 |
基準価額、純資産、発行済口数がそろって低下しました。分配金だけを見ると改善ですが、価格面では厳しい期です。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| 基準価額変化率 | -5.9% | 前期末比 | 長期債価格とヘッジ損益の影響 |
| 純資産変化率 | -21.4% | 前期末比 | 口数減とNAV下落の合算 |
| 分配金変化率 | +5.4% | 前期比 | 10口当たり分配金の変化 |
| EPS・PER・ROIC | 該当なし | ETFのため | 個別株指標では評価しません |
数字からは、分配金増よりも基準価額下落と純資産縮小の重さが目立ちます。
ポジティブ要因
分配金は小幅増加
10口当たり分配金は92円から97円へ増えました。インカム面では前期をやや上回っています。
為替ヘッジありの設計
連動対象はICE米国債20年超指数(円ヘッジ・円ベース)です。ドル円の直接的な振れを抑えたい投資家には、ヘッジなし型とは違う使い道があります。
長期金利低下局面への感応度
20年超債のため、米長期金利が下がる局面では基準価額の反応が大きくなりやすい設計です。
リスク要因
基準価額の下落
100口当たり基準価額は47,638円から44,824円へ下がりました。ヘッジありでも長期債の金利感応度は残ります。
為替差損益の影響
損益計算書では為替差損益が△2.45億円となり、営業収益合計はマイナスでした。ヘッジありは為替リスクを消す商品ではなく、ヘッジコストやヘッジ損益を含めて見る必要があります。
口数減少
発行済口数は13,076千口から10,928千口へ減少しました。資金流出が続く場合、流動性やスプレッドも確認したいところです。
財務安全性
ETFのため、自己資本比率や営業CFではなく純資産と資産内訳を確認します。当期末の純資産は48.98億円、主要投資資産は49.50億円、現金・預金・その他の資産は負債控除後で△0.52億円です。ヘッジ関連の派生商品評価勘定も確認点になります。
業界動向との関連
為替ヘッジあり米国債ETFは、米長期金利だけでなく日米短期金利差によるヘッジコストも見られます。円高不安を抑えたい需要はありますが、ヘッジコストが重い局面ではヘッジなし型と単純比較しにくくなります。
株価への示唆
ETFではPERによる理論株価は使いません。基準価額、分配金、ヘッジコスト、出来高、スプレッドを確認します。分配金は小幅増でしたが、基準価額と純資産が下がったため、市場はまだ積極的に評価しにくい内容です。米長期金利が下がり、ヘッジコストの重さが和らぐ場合は見直し余地があります。総合判断は中立です。
今期の総括
2026年5月期は、分配金増よりも純資産縮小と当期純損失が目立つ期でした。長期債ETFとしての値動きに加え、ヘッジ関連損益も投資成果に効いています。
来期見通し
ETFのため会社予想はありません。次期は米長期金利、日米金利差、ヘッジコスト、設定・解約の方向が確認点です。分配金は固定ではなく、ファンド内収益と市場環境に左右されます。
総合判断
総合判断は中立である。分配金は増えましたが、基準価額下落、当期純損失、口数減少が重い内容です。為替ヘッジありを選ぶ意味はありますが、金利低下シナリオが崩れると価格面の弱さが出やすい銘柄です。
出典
本記事は、対象ファンドが開示した決算短信を基に作成しています。
- 「MAXIS米国国債20年超上場投信(為替ヘッジあり) 決算短信(2026年5月期)」、三菱UFJアセットマネジメント、開示日: 2026-06-15