決算サマリー
| 項目 | 2026年3月期 | 2025年3月期 | 前年比 | 2027年3月期予想 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,493.70億円 | 1,356.27億円 | +10.1% | 1,426.00億円 |
| 営業利益 | 129.32億円 | 123.15億円 | +5.0% | 108.00億円 |
| 経常利益 | 127.17億円 | 122.52億円 | +3.8% | 106.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 93.28億円 | 82.17億円 | +13.5% | 78.00億円 |
| EPS | 199.33円 | 175.92円 | +13.3% | 166.67円 |
売上高は137.43億円、営業利益は6.17億円増えました。ただし営業利益率は9.1%から8.7%へ低下しており、増収ほど利益が伸びていません。予想欄は次期計画のため、当期実績に対する進捗率は算出しません。
2026年6月18日の訂正は、連結キャッシュ・フロー計算書の営業CF内にある科目別金額が対象です。損益、営業CF合計、投資CF、財務CF、期末現金残高に変更はありません。
セグメント
| 報告セグメント | 売上高(消去前) | 前年比 | セグメント利益 | 前年比 |
|---|---|---|---|---|
| 土木事業 | 758.49億円 | +10.5% | 141.67億円 | +7.5% |
| 建築事業 | 629.05億円 | +19.0% | 59.52億円 | +16.3% |
| 関係会社事業 | 249.25億円 | -2.8% | 44.88億円 | -4.8% |
| その他事業 | 4.06億円 | +0.6% | 1.26億円 | +5.4% |
土木は高速道路会社の大規模更新・修繕が支え、建築は選別受注と原価管理のもとで2桁増収増益となりました。関係会社事業は減収減益です。セグメント利益は売上総利益であり、表の売上高にはセグメント間取引が含まれるため、単純合計は連結売上高と一致しません。
当期から区分を「土木・建築・製造・その他兼業」から「土木・建築・関係会社・その他」へ変更し、前年値も新区分へ組み替えています。
財務安全性
総資産は1,424.64億円、純資産は654.86億円、自己資本比率は46.0%で、前期の44.2%から改善しました。一方、営業CFは174.73億円の赤字です。大型工事の進捗に伴う工事資金収支の悪化が主因で、契約資産の増加や契約負債の減少が現金を押し下げました。
投資CFは5.06億円の赤字、財務CFは52.43億円の黒字、期末現金は93.43億円です。利益は増えたものの、現金は前期末から127.56億円減っており、翌期に運転資金が回収へ向かうかを確認する必要があります。
定量評価
| 指標 | 実績 | 見方 |
|---|---|---|
| 営業利益率 | 8.7% | 前期9.1%から0.4ポイント低下 |
| ROE | 15.1% | 前期14.9%から小幅改善 |
| 総資産経常利益率 | 9.3% | 前期9.7%から低下 |
| 配当 | 年120円 | 中間40円、期末80円、配当性向60.2% |
| 2027年3月期配当予想 | 年101円 | 中間50.50円、期末50.50円、予想配当性向60.6% |
2026年3月期の増配は大きいものの、2027年3月期予想は年101円です。中期経営計画で掲げる単年度配当性向60%以上に沿う一方、予想利益の減少が1株配当にも反映されています。
ポジティブ要因
土木と建築の両主力が増収増益となり、連結売上高は過去1年で10.1%伸びました。特に建築事業は売上高19.0%増、セグメント利益16.3%増で、資材・労務費が高止まりする中でも原価管理が機能しています。
純利益は13.5%増、ROEは15.1%です。自己資本比率も46.0%へ上がり、利益面と資本効率には一定の強さがあります。
リスク要因
最大の確認点は、営業CFが174.73億円の赤字となったことです。建設会社では工事進捗と入出金の時期がずれますが、期末現金が93.43億円まで減り、借入増加によって財務CFが黒字になりました。受注採算だけでなく資金回収の進展が必要です。
2027年3月期予想は売上高4.5%減、営業利益16.5%減、純利益16.4%減です。大型案件の進捗、資材価格、労務費、施工体制の確保が計画の振れにつながります。営業利益率の低下が続けば、売上規模を維持しても利益の伸びは限定されます。
業界動向との関連
土木では国土強靱化と高速道路の更新需要が追い風です。建築でも製造業の設備投資や都市再開発が案件機会を支えています。一方、資材価格と労務費の高止まり、工事大型化に伴う施工・資金管理の難しさは業界共通の負担です。同社はPC技術と更新工事の実績を持ちますが、選別受注を利益とキャッシュの両方へつなげられるかが重要です。
株価への示唆
当期の増収増益と高いROEは評価材料ですが、次期減益予想と営業CF赤字は上値を抑えやすい組み合わせです。株価を見る際は、2027年3月期の利益計画に対する進捗に加え、契約資産・契約負債の動き、借入金、期末現金の回復を四半期ごとに追う必要があります。
今期の総括
2026年3月期は、土木と建築が伸び、売上高・各利益とも過去1年を上回りました。利益成長と自己資本比率の改善は明確です。ただし、営業利益率は低下し、工事資金収支によって営業CFが大幅な赤字となりました。損益だけなら堅調ですが、利益の現金化には課題を残した決算です。
来期見通し
会社は2027年3月期に売上高1,426億円、営業利益108億円、純利益78億円を見込みます。営業利益率は約7.6%へ低下する計画です。ピー・エス・コンクリートの吸収合併を含む新体制で、案件の選別、原価管理、施工効率化を進めながら、減益幅を抑えられるかが焦点です。
総合判断
総合判断は中立です。主力2事業の増収増益、ROE15.1%、自己資本比率46.0%は堅調ですが、営業CF174.73億円の赤字と次期営業減益予想を相殺するほどではありません。次の判断材料は、工事代金回収による営業CFの正常化と、営業利益率の下げ止まりです。
訂正開示の反映
ピーエス・コンストラクションは2026-06-18に「(訂正・数値データ訂正)「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」の一部訂正について」を開示したため、この記事は訂正後の内容を反映しています。
訂正理由は、「2026 年3月期決算短信〔日本基準〕 (連結) 」の発表後に、連結キャッシュ・フロー計算書の営業キャッシュ・フローに おきまして、科目別金額の集計に誤りがあることが判明したため、これを訂正するものであります。
| 訂正箇所 | 訂正前 | 訂正後 |
|---|---|---|
| (4)連結キャッシュ・フロー計算書 | (単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度 (自 2024 年4月1日 (自 2025 年4月1日至 2025 年3月 31 日) 至 2026 年3月 31 日) 営業活動によるキャッシュ・フロー税金等調整前当期純利益 12,200 12,821 | (単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度 (自 2024 年4月1日 (自 2025 年4月1日至 2025 年3月 31 日) 至 2026 年3月 31 日) 営業活動によるキャッシュ・フロー税金等調整前当期純利益 12,200 12,821 |