訂正の概要

項目内容
開示日2026年6月2日
対象資料2026年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)
当初開示日2026年5月15日
訂正区分訂正・数値データ訂正
主な理由繰延税金資産の過大計上、投資有価証券評価損の未計上

今回の訂正は、単なる表示ミスではなく、税効果会計と投資有価証券評価に関する修正である。

主要数値の訂正後イメージ

項目訂正後
売上高1,910百万円
営業利益-989百万円
経常利益-1,184百万円
親会社株主に帰属する当期純利益-1,268百万円
1株当たり当期純利益-2.49円
総資産6,790百万円
純資産5,455百万円
自己資本比率77.0%

2026年3月期は売上高が大きく伸びた一方で、営業損失は989百万円、純損失は1,268百万円となった。増収だけでは投資家の評価は続きにくく、売上より利益、利益よりキャッシュを見られる局面である。

キャッシュ・フローの確認

項目訂正後
営業活動によるCF-1,624百万円
投資活動によるCF-1,419百万円
財務活動によるCF3,332百万円
現金及び現金同等物期末残高544百万円

営業CFと投資CFがともにマイナスで、財務CFで資金を補う構図は変わらない。新株予約権行使による資本増強が純資産を押し上げている一方、本業の資金流出は重い。

投資家が見るべき点

今回の訂正で焦点になるのは、赤字幅そのものだけではない。

繰延税金資産は、将来利益を前提に回収可能性を判断する項目である。ここに過大計上の修正が入ると、来期計画の利益前提や、再生可能エネルギー・投資事業の収益化スピードに対して、市場はより慎重になる。

投資有価証券評価損も同じだ。保有資産の評価が利益を揺らす会社では、損益の質を営業利益だけでなく、評価損益とキャッシュで切り分けて見る必要がある。

総合判断

総合判断は中立からややネガティブ寄りである。訂正後も自己資本比率は77.0%と高いが、営業赤字、営業CFマイナス、監査過程での税効果・評価損修正という組み合わせは軽くない。

2027年3月期は売上高12,374百万円、営業利益2,085百万円という大きな黒字転換計画が示されている。市場が見るのは、この計画の大きさではなく、利益とキャッシュが実際についてくるかである。

出典

本記事は、対象企業が開示した訂正資料を基に作成しています。

  • 「(訂正・数値データ訂正)『2026年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)』の一部訂正に関するお知らせ」、キタハマキャピタルパートナーズ、開示日: 2026-06-02
本記事は、公開情報に基づいた教育的・情報提供のみを目的としており、特定の銘柄や金融商品の売買を推奨または勧誘するものではありません。掲載内容の正確性については万全を期しておりますが、その内容や将来の投資成果を保証するものではないことをあらかじめご了承ください。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行っていただけますようお願い申し上げます。