決算サマリー
単位は億円。前年同期は四半期財務諸表を作成していないため、増減率は開示されていない。
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 190.25億円 | 開示なし | 開示なし | 275.56億円 | 69.0% |
| 営業利益 | 27.93億円 | 開示なし | 開示なし | 40.91億円 | 68.3% |
| 経常利益 | 24.72億円 | 開示なし | 開示なし | 36.23億円 | 68.2% |
| 純利益 | 14.66億円 | 開示なし | 開示なし | 22.53億円 | 65.1% |
| EPS | 15.42円 | 開示なし | 開示なし | 23.69円 | 65.1% |
第3四半期までに通期計画の売上高69.0%、営業利益68.3%を計上したが、計画は通期の累計値であり、残り期間の季節性を踏まえて読む必要がある。
セグメント
決算短信では「タイミー」事業の単一セグメントとして開示され、セグメント別の売上高・利益は掲載されていない。全社売上高190.25億円、営業利益27.93億円を事業全体の実績として確認する。なお、登録ワーカー数は860万人超、登録クライアント事業所数は28.6万拠点超で、流通総額は641.41億円(前年同期比72.4%増)だった。
財務安全性
総資産は225.08億円、純資産は76.82億円、自己資本比率は34.0%だった。第3四半期累計ではキャッシュ・フロー計算書を作成していないため、営業CFは確認できない。流動資産の増加は、現金及び預金の増加に加え、サービス利用に伴う賃金報酬等の立替金が前年同期末から19.46億円増えたことが大きい。短期借入金も前事業年度末から13.50億円増加しており、利益と運転資金の動きを分けて見る必要がある。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | 開示なし | 前年同期の四半期財務諸表なし | 15.42円の水準を通期EPS23.69円の計画と比較する |
| ROIC | 開示なし | 投下資本の内訳が未開示 | 決算短信からの簡易推計は行わない |
| PER推移 | 開示なし | 株価データを本資料では使用しない | EPSの伸びと市場評価は分けて確認する |
営業利益率は14.7%で、利益率そのものは黒字を確保している。次に必要なのは、売上規模の拡大が立替金の増加を伴っても営業CFに結び付くかの確認である。
ポジティブ要因
流通総額と利用基盤
流通総額は641.41億円と前年同期比72.4%増だった。登録ワーカー860万人超、登録クライアント事業所28.6万拠点超までネットワークが広がり、マッチング規模の拡大が続いている。
収益化
売上高190.25億円に対して営業利益27.93億円、営業利益率14.7%を確保した。利用規模の伸びが売上だけでなく、黒字の事業運営にもつながっている。
通期計画への進捗
第3四半期累計の営業利益は通期計画40.91億円の68.3%に達した。第4四半期に13.00億円を積み上げられるかが、計画達成の実務的な確認点となる。
リスク要因
比較可能性の制約
前年同期は四半期財務諸表を作成していないため、売上・利益の前年同期比を計算できない。成長率を断定せず、流通総額や利用基盤など開示された運営指標と通期計画で進捗を測る必要がある。
立替金と借入金
立替金は前年同期末から19.46億円増加し、短期借入金も13.50億円増えた。売上の拡大局面ほど運転資金が膨らみやすく、利益の伸びだけでは資金負担を評価できない。
単一セグメント
事業は単一セグメントとして開示され、サービス別の採算は確認できない。競争や広告投資の変化が全社利益率にどう現れるかを、次の開示で追う必要がある。
業界動向との関連
人手不足や多様な働き方への需要が、スキマバイトへの利用拡大を支える環境にある。決算短信では2024年度の全国平均最低賃金の目安が1,054円とされ、雇用コスト上昇は事業者の外部人材活用ニーズを押し上げる一方、求人単価や利用企業の採算には影響し得る。
株価への示唆
流通総額と利用基盤は拡大しているが、前年同期との利益比較ができず、四半期の営業CFも開示されていない。株価の評価が一段進むには、第4四半期計画の達成に加え、立替金の増加を吸収する資金創出力が確認できるかが条件になる。
今期の総括
第3四半期累計は、売上高190.25億円、営業利益27.93億円、純利益14.66億円となった。規模の拡大は明確だが、前年同期比較と四半期キャッシュ・フローに制約がある。通期計画への進捗と、運転資金を含む財務の読みやすさを優先したい決算である。
来期見通し
2024年10月期の通期予想は、売上高275.56億円、営業利益40.91億円、経常利益36.23億円、純利益22.53億円、EPS23.69円で、上場時に公表した内容から変更はない。第4四半期の実績で計画を消化した後は、次期の成長投資とキャッシュ創出のバランスが焦点になる。
総合判断
総合判断は中立である。流通総額と利用者基盤は強く伸び、営業利益率も14.7%を確保している。一方、前年同期比較と四半期キャッシュ・フローがないため、利益成長の持続性と資金回収を決算短信だけで確認し切れない。第4四半期の計画達成、立替金、短期借入金を次の判断材料とする。
出典
- タイミー「2024年10月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)」、開示日: 2024年9月12日