決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 257億円 | 219.58億円 | +17% | 1145億円 | 22.4% |
| 営業利益 | 68.84億円 | 72.88億円 | -5.6% | 308億円 | 22.4% |
| 経常利益 | 69.19億円 | 72.60億円 | -4.7% | 307億円 | 22.5% |
| 純利益 | 46.89億円 | 50.06億円 | -6.3% | 207億円 | 22.7% |
| EPS | 23.70円 | 25.31円 | -6.4% | 104.63円 | 22.7% |
会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。
セグメント
| セグメント | 外部売上収益 | 前年同期 | 増減率 | セグメント利益 | 前年同期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 価格.com事業 | 55.18億円 | 58.36億円 | -5.4% | 28.47億円 | 31.33億円 |
| 食べログ事業 | 109.18億円 | 92.57億円 | +17.9% | 62.76億円 | 52.27億円 |
| HR事業 | 67.41億円 | 46.64億円 | +44.5% | 2.28億円 | 3.56億円 |
| インキュベーション事業 | 25.25億円 | 22.01億円 | +14.7% | 5.65億円 | 3.91億円 |
食べログが増収増益をけん引し、インキュベーションも利益を伸ばした。HR事業はエンゲージ連結効果で売上収益が44.5%増えたものの利益は35.9%減で、統合後の収益性が課題となる。全社費用30.31億円を調整した連結営業利益は68.84億円である。
財務安全性
財務安全性では、総資産1002.05億円、純資産650.09億円、自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率64.7%を確認します。キャッシュ・フローは営業CF非開示、投資CF非開示、財務CF非開示、現金及び現金同等物の期末残高非開示です。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | -6.4% | 当期EPSと前年同期EPS | EPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。 |
| ROE | 非開示 | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は26.8%、総資産経常利益率は非開示です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。
ポジティブ要因
営業利益の変化
営業利益は68.84億円、前年比は-5.6%です。増益そのものより、営業利益率26.8%が次の四半期でも保てるかが見られます。
売上規模の確認
売上高は257億円、前年比は+17%です。売上だけで評価する局面ではなく、営業利益と営業CFにどう落ちるかを合わせて見ます。
財務基盤
自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率は64.7%、純資産は650.09億円です。資本の厚みは確認できますが、案件ごとの採算や運転資金の振れとは分けて評価します。
リスク要因
利益率とキャッシュのずれ
営業キャッシュ・フローは非開示です。利益よりキャッシュです。売掛金、在庫、仕入れ条件で資金が外に出る決算では、会計上の利益だけでは安心材料になりません。
販売数量・コスト前提の変動
次期または通期予想は売上高1145億円、営業利益308億円です。計画を見る時は、売上前提よりも営業利益率の前提を先に疑います。販売数量、為替、原材料費、人件費、案件進捗のどれかが崩れると、利益の薄い会社ほどすぐ数字に出ます。
市場評価の変動可能性
決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。
業界動向との関連
業界比較では、同業他社の同時期決算や市場統計も必要です。ただ、この段階では業界ストーリーを広げすぎない方がよいです。決算短信でまず見るべきは、売上が営業利益に落ちているか、営業CFが伴っているかです。
株価への示唆
中立評価でも、見る場所ははっきりしています。売上ではなく営業利益率、営業利益より営業CF。この順番で数字がそろうまでは、市場は様子見になりやすいです。補足市場データ未取得のため、理論株価の算定は保留します。
今期の総括
今期は売上高257億円(+17%)、営業利益68.84億円(-5.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益46.89億円(-6.3%)という内容でした。ここで見たいのは、きれいな増収コメントではなく営業利益の質です。営業利益と純利益の方向が異なる場合は、特別損益や税効果を分けて読みます。本業の収益力とは異なる要因が混じると、株価の評価は長続きしません。
来期見通し
通期見通しは売上収益1,145億円、営業利益308億円、税引前利益307億円、親会社所有者帰属利益207億円、EPS104.63円で据え置かれた。HR事業のM&A関連費用を吸収し、下期に利益成長へ戻せるかが計画達成の条件となる。
総合判断
総合判断は中立。判断の根拠は、売上高257億円、営業利益68.84億円、純利益46.89億円という決算短信上の主要数値と、確認できる財務指標のバランスです。次回は営業利益率、営業CF、EPS、ROIC、PERを同じ方向で確認したいところです。数字がそろうまでは、市場はまだ少し距離を置きます。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2027年3月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結)」、カカクコム、開示日: 2026-08-05