アスア 246A 2025年6月期第2四半期決算 売上高6.97億円 ✓ 営業利益は前年同期比73.0%増 ✓ 営業CFは0.49億円の黒字 ⚠ 純利益は15.1%減 ⚠ CRM案件に納品ずれ

決算サマリー

項目当期実績前年同期増減率会社計画進捗率
売上高6.97億円6.30億円+10.7%14.31億円48.7%
営業利益0.73億円0.42億円+73.0%2.05億円35.6%
経常利益0.52億円0.42億円+24.1%1.88億円27.7%
純利益0.24億円0.29億円-15.1%1.36億円17.6%
EPS10.52円14.13円-25.5%56.62円18.6%

会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。

定量評価

指標直近実績比較対象見方
EPS成長率-25.5%前年同期比上場関連の税負担で営業増益と逆方向になった。
ROE非開示決算短信の収益性指標自己資本に対する利益効率を確認する材料です。
ROIC直接記載なし営業利益・総資産など投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。
PER推移市場データ未反映過去レンジとの比較は未実施株価評価では別途市場データの確認が必要です。

営業利益率は10.5%と前年同期の6.7%から3.8ポイント改善した。売上高と営業利益は期初の中間計画をそれぞれ3.1%、7.0%上回ったが、純利益は計画を29.9%下回る。営業面の上振れと税負担の重さが同居した。

ポジティブ要因

コンサルティングと通信ネットワークが牽引

コンサルティング事業は売上高3.52億円(前年同期比8.3%増)、営業利益1.27億円(同9.9%増)。通信ネットワークソリューション事業は売上高2.25億円(同30.6%増)、営業利益0.46億円(同52.0%増)となった。

TRYESのKPIが拡大

TRYESサポートの累計実施件数は1355件、TRYESレポートの契約社数は527社、登録人数は17475人となった。安全活動支援の利用拡大が、コンサルティング事業の増収を支えている。

財務基盤

営業キャッシュ・フローは0.49億円の黒字、投資キャッシュ・フローは0.22億円の赤字、財務キャッシュ・フローは上場時の株式発行を主因に2.26億円の黒字となった。中間期末の現金は8.10億円、自己資本比率は68.1%である。

リスク要因

純利益は減益

営業利益は73.0%増えた一方、中間純利益は15.1%減となった。上場費用21百万円を営業外費用に計上し、税率変更に伴う繰延税金資産の取り崩しで法人税等調整額が15百万円増えたためである。

CRM事業の納品時期

CRMイノベーション事業はモビリティ領域が拡大したものの、システム開発案件の納品ずれで売上高が前年同期比9.1%減の1.21億円となった。開発案件の計上時期による四半期変動を見込む必要がある。

市場評価の変動可能性

通期計画に対する進捗率は営業利益35.6%、経常利益27.7%、純利益17.6%にとどまる。中間計画は営業面で上回ったが、通期達成には下期の利益積み上げが必要である。

財務安全性

総資産14.06億円、純資産9.57億円、自己資本比率68.1%である。営業CFは0.49億円の黒字を確保し、上場時の株式発行を含む財務CF2.26億円により現金は8.10億円へ増えた。成長投資余力はあるが、上場資金を除く本業の現金創出力は今後も確認が必要となる。

業界動向との関連

物流業界では時間外労働規制と新物流2法への対応により、安全管理や業務効率化の外部支援需要が生じている。アスアはTRYESサポートとクラウド型TRYESレポートでこの領域を狙う。契約社数だけでなく、登録人数と実施件数の伸びが収益へつながるかが重要である。

株価への示唆

中間期の過去最高売上・営業利益と営業CF黒字は評価材料である。ただし純利益は減益で、通期利益の進捗も低い。上場後の株価履歴が短く、市場データを反映していないため理論株価は算定しない。下期に営業増益が最終利益まで届くかが評価を左右する。

今期の総括

中間期はコンサルティングと通信ネットワークが伸び、売上高と営業利益が過去最高となった。営業利益率も10.5%へ改善し、期初の中間計画を上回った。純利益の減少は上場関連費用と税率変更の影響が大きい。

来期見通し

会社は通期予想を据え置き、売上高14.31億円(前期比5.0%増)、営業利益2.05億円(同25.2%増)、経常利益1.88億円(同12.6%増)、純利益1.36億円(同15.8%増)を見込む。下期はCRM案件の納品と利益進捗の加速が前提となる。

総合判断

総合判断は中立である。営業利益73.0%増、営業利益率10.5%、営業CF0.49億円は本業改善を示す。一方、EPSは25.5%減で、通期純利益の進捗率は17.6%にとどまる。TRYESのKPI拡大と下期の最終利益回復が次の確認点となる。

出典

本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。

  • 「2025年6月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(非連結)」、アスア、開示日: 2025-02-13
  • 「2025年6月期 第2四半期決算説明資料」、アスア、開示日: 2025-02-13