決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 14639.63億円 | 13595.51億円 | +7.7% | 32200億円 | 45.5% |
| 営業利益 | 1441.43億円 | 922.69億円 | +56.2% | 2970億円 | 48.5% |
| 税引前利益 | 1388.16億円 | 874.21億円 | +58.8% | 2740億円 | 50.7% |
| 親会社所有者帰属利益 | 991.48億円 | 587.25億円 | +68.8% | 1940億円 | 51.1% |
| EPS | 67.79円 | 39.07円 | +73.5% | 129.71円 | 52.3% |
会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。
セグメント
対外部売上収益は日本・東アジア6316.13億円、欧州4039.47億円、アジアパシフィック4111.78億円、その他172.24億円だった。セグメント利益は順に802.27億円、351.57億円、314.39億円、30.86億円。全社費用と内部取引消去を含む調整額57.67億円を差し引き、連結営業利益は1441.43億円となる。第1四半期に薄かった欧州利益が中間期累計では持ち直した。
財務安全性
総資産は6兆2759.26億円、資本合計は3兆1936.56億円、親会社所有者帰属持分比率は50.8%。営業CFは1314.84億円の流入、投資CFは393.55億円、財務CFは135.01億円の流出となり、現金及び現金同等物は2430.75億円だった。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | +73.5% | 当期EPSと前年同期EPS | EPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。 |
| ROE | 非開示 | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は9.8%、総資産経常利益率は非開示です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。
ポジティブ要因
営業利益の変化
営業利益は1441.43億円、前年比は+56.2%です。増益そのものより、営業利益率9.8%が次の四半期でも保てるかが見られます。
売上規模の確認
売上高は14639.63億円、前年比は+7.7%です。売上だけで評価する局面ではなく、営業利益と営業CFにどう落ちるかを合わせて見ます。
財務基盤
自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率は50.8%、純資産は31936.56億円です。資本の厚みは確認できますが、案件ごとの採算や運転資金の振れとは分けて評価します。
リスク要因
利益率とキャッシュのずれ
営業キャッシュ・フローは非開示です。利益よりキャッシュです。売掛金、在庫、仕入れ条件で資金が外に出る決算では、会計上の利益だけでは安心材料になりません。
販売数量・コスト前提の変動
次期または通期予想は売上高32200億円、営業利益2970億円です。計画を見る時は、売上前提よりも営業利益率の前提を先に疑います。販売数量、為替、原材料費、人件費、案件進捗のどれかが崩れると、利益の薄い会社ほどすぐ数字に出ます。
市場評価の変動可能性
決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。
業界動向との関連
決算短信だけでは同業比較に必要な市場データがそろわないため、今回は開示された事業別採算、利益率、会社計画を優先して評価する。
株価への示唆
市場データを取得していないため理論株価の算定は保留する。株価の再評価には、利益率と会社計画の進捗が次回以降も確認できることが条件となる。
今期の総括
営業利益は56.2%増えたが、恒常的な事業利益は1.5%増にとどまり、為替一定では8.5%減だった。ポートフォリオ再構築などの特殊要因を除く親会社所有者帰属利益は8.2%増で、増益の質は表面の営業利益ほど強くない。
来期見通し
来期または通期見通しでは、売上高32200億円、営業利益2970億円、経常利益1956億円、純利益1940億円、EPS129.71円が示されています。会社予想は前提です。増収計画より、営業利益率と営業CFがその計画に届く形になっているかを次の開示で確認します。
総合判断
総合判断は中立。営業利益と営業CFは改善したが、為替一定の事業利益は減少している。通期営業利益進捗は48.5%で、下期に基礎的な事業利益が回復するかが次の判断材料となる。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2026年12月期 第2四半期(中間期)決算短信〔IFRS〕(連結)」、アサヒ、開示日: 2026-08-14