決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前期 | 変化 |
|---|---|---|---|
| 純資産 | 580.56億円 | 703.72億円 | -17.5% |
| 主要投資資産 | 565.73億円 | 687.49億円 | -17.7% |
| 発行済口数 | 51,585千口 | 58,881千口 | -12.4% |
| 100口当たり基準価額 | 112,543円 | 119,516円 | -5.8% |
| 10口当たり分配金 | 280円 | 239円 | +17.2% |
| 当期純損益 | △20.01億円 | 104.20億円 | 赤字転落 |
分配金は増えましたが、基準価額、純資産、口数は低下しました。Jリート市況の弱さがそのまま出ています。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| 基準価額変化率 | -5.8% | 前期末比 | REIT価格と先物損益の影響 |
| 純資産変化率 | -17.5% | 前期末比 | 口数減とNAV下落の合算 |
| 分配金変化率 | +17.2% | 前期比 | 10口当たり分配金の変化 |
| EPS・PER・ROIC | 該当なし | ETFのため | 個別株指標では評価しません |
数字からは、インカムは増えたが価格と資金フローは弱い、というかなり分かりやすい構図です。
ポジティブ要因
分配金の増加
10口当たり分配金は239円から280円へ増えました。REIT ETFを見るうえで、分配水準の改善は一定の支えです。
純資産規模はなお大きい
純資産は減少したものの580.56億円あります。今回の対象ETF群の中では流動性を確認しやすい規模です。
REIT Core指数への分散
連動対象は東証REIT Core指数です。個別REITではなく、コア銘柄群への分散投資として使える設計です。
リスク要因
基準価額の下落
100口当たり基準価額は119,516円から112,543円へ下がりました。分配金だけでは価格下落を埋めきれない局面があります。
当期純損失
有価証券売買等損益と派生商品取引等損益がマイナスとなり、当期純損失は20.01億円でした。REIT価格の調整が損益に出ています。
金利と不動産市況
Jリートは金利上昇時に利回り比較で売られやすく、不動産価格や賃料見通しの変化も基準価額に影響します。
財務安全性
ETFのため自己資本比率や営業CFではなく、純資産と資産内訳を確認します。当期末の純資産は580.56億円、投資証券は565.73億円、現金・預金・その他の資産は負債控除後で14.82億円です。資産の大半はREITへの投資証券です。
業界動向との関連
Jリート市場は、国内金利、オフィス賃料、ホテル・商業施設の回復度合い、物流施設の需給で評価が変わります。利回り妙味が意識されても、金利上昇局面では資金が入りにくいことがあります。
株価への示唆
ETFではPERによる理論株価は使いません。基準価額、分配金、分配利回り、出来高、スプレッドを確認します。分配金増は魅力ですが、基準価額と純資産が下がっているため、価格の底打ち確認が先になります。金利低下やREIT市況の改善があれば戻り余地はありますが、金利上昇が続く場合は上値が重くなりやすいです。総合判断は中立です。
今期の総括
2026年5月期は、分配金が増えた一方で、基準価額と純資産が下がりました。インカム目的だけなら見どころはありますが、価格変動リスクを小さく見ない方がよい決算です。
来期見通し
ETFのため会社予想はありません。次期は国内金利、Jリート指数の方向、分配水準、設定・交換の動向が確認点です。分配金は固定ではなく、投資先REITの分配と市況に左右されます。
総合判断
総合判断は中立である。分配金増と大きな純資産規模は評価できますが、基準価額下落と当期純損失が重い内容です。利回りだけでなく、金利と不動産市況の転換を待つ局面です。
出典
本記事は、対象ファンドが開示した決算短信を基に作成しています。
- 「MAXIS Jリート・コア上場投信 決算短信(2026年5月期)」、三菱UFJアセットマネジメント、開示日: 2026-06-15