決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前期 | 変化 |
|---|---|---|---|
| 純資産 | 61.65億円 | 83.03億円 | -25.7% |
| 主要投資資産 | 61.03億円 | 83.88億円 | -27.2% |
| 発行済口数 | 1,209千口 | 1,570千口 | -23.0% |
| 1口当たり基準価額 | 5,099円 | 5,288円 | -3.6% |
| 1口当たり分配金 | 95円 | 107円 | -11.2% |
| 当期純損益 | △1.01億円 | 2.07億円 | 赤字転落 |
基準価額、分配金、純資産がすべて前期比で低下しました。ヘッジありの中期米国債ETFとしては弱い決算です。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| 基準価額変化率 | -3.6% | 前期末比 | 金利とヘッジ損益の影響 |
| 純資産変化率 | -25.7% | 前期末比 | 口数減とNAV下落の合算 |
| 分配金変化率 | -11.2% | 前期比 | 1口当たり分配金の変化 |
| EPS・PER・ROIC | 該当なし | ETFのため | 個別株指標では評価しません |
数字からは、インカムも価格も弱く、資金フローも減少方向だったことが分かります。
ポジティブ要因
為替ヘッジありの設計
連動対象はS&P米国債7-10年指数(円ヘッジ・円換算ベース)です。為替変動を抑えながら米国債の中期ゾーンを持ちたい投資家には使い道があります。
20年超債よりは中間的な金利感応度
7-10年債は短期債より金利変動に反応しますが、20年超債ほど極端ではありません。長期債より値動きを抑えたい場合の選択肢です。
純資産は60億円台を維持
純資産は減少しましたが61.65億円あります。小規模ETFよりは売買時の確認材料が残っています。
リスク要因
基準価額と分配金の同時低下
1口当たり基準価額は5,288円から5,099円へ、分配金は107円から95円へ下がりました。価格とインカムの両面で前期を下回っています。
ヘッジ関連損益の重さ
損益計算書では為替差損益が△2.84億円となっています。為替ヘッジありは為替の直接リスクを抑えますが、ヘッジコストや損益の影響は残ります。
口数減少
発行済口数は1,570千口から1,209千口へ減少しました。資金流出が続く場合、売買時のスプレッドにも注意が必要です。
財務安全性
ETFのため自己資本比率や営業CFではなく、純資産と資産内訳を確認します。当期末の純資産は61.65億円、主要投資資産は61.03億円、現金・預金・その他の資産は負債控除後で0.61億円です。ヘッジあり商品のため、派生商品評価勘定も確認点です。
業界動向との関連
為替ヘッジあり米国債ETFは、米金利の方向だけでなく、日米金利差に伴うヘッジコストの影響を受けます。円安局面ではヘッジなし型に劣後しやすく、円高警戒が強い局面では選好されやすくなります。
株価への示唆
ETFではPERによる理論株価は使いません。基準価額、分配金、ヘッジコスト、出来高、スプレッドを確認します。今回は基準価額と分配金がともに低下し、純資産も減少しました。米金利低下やヘッジコスト低下が見えれば評価は戻りやすいものの、現時点ではまだ慎重に見たい内容です。総合判断は中立です。
今期の総括
2026年5月期は、為替ヘッジありの安心感よりも、基準価額下落とヘッジ関連損益の重さが目立ちました。米国債の中期ゾーンを持つ商品ですが、金利とヘッジコストの両方を見ないと判断しにくいです。
来期見通し
ETFのため会社予想はありません。次期は米7-10年金利、日米金利差、ヘッジコスト、設定・解約の方向が確認点です。分配金は固定ではなく、市場環境とファンド内収益で変動します。
総合判断
総合判断は中立である。為替ヘッジありの設計は有用ですが、今回の決算では基準価額、分配金、純資産がそろって弱い内容でした。円高リスクを抑えたい目的なら候補になりますが、ヘッジコストを無視して持つ銘柄ではありません。
出典
本記事は、対象ファンドが開示した決算短信を基に作成しています。
- 「MAXIS米国国債7-10年上場投信(為替ヘッジあり) 決算短信(2026年5月期)」、三菱UFJアセットマネジメント、開示日: 2026-06-15