決算サマリー
| 項目 | 2026年3月期 | 2025年9月期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 純資産総額 | 24.17億円 | 29.28億円 | -17.4% |
| 1口当たり基準価額 | 14465.5円 | 15047.3円 | -3.9% |
| 期末発行済口数 | 16万7138口 | 19万4638口 | -14.1% |
| 主要投資資産 | 13.72億円 | 16.02億円 | -14.4% |
| 1口当たり分配金 | 0円 | 0円 | 変更なし |
当ファンドの決算期は毎年3月10日と9月10日の年2回である。今回の2026年3月期は第8期の半年決算であり、通常企業のQ4や年次通期には該当しない。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| 基準価額変化率 | -3.9% | 前計算期間末比 | インバース指数の値動きと設定・交換の影響を反映 |
| 純資産変化率 | -17.4% | 前計算期間末比 | 基準価額低下と発行済口数減少が重なった |
| 発行済口数変化率 | -14.1% | 前計算期間末比 | 設定6万4000口に対し交換9万2000口 |
PER、EPS、ROICは事業会社向け指標であり、このETFの評価には用いない。見るべき数字は基準価額、純資産、口数、分配金、指数との連動状況である。
ポジティブ要因
損失幅は前期より縮小
当期純損失は1.24億円で、前計算期間の3.97億円から縮小した。派生商品取引等損失が3.92億円から1.27億円へ減ったことが主因である。
負債が減少
派生商品評価勘定は1.68億円から0.09億円へ減少し、負債総額も1.81億円から0.20億円へ縮小した。期末純資産に対する負債の比率は低下している。
投資対象と値動きが明確
NASDAQ100インバース指数への連動を目指し、親投資信託受益証券と株価指数先物を利用する。NASDAQ100指数の日々の下落局面で逆方向の値動きを狙う商品設計である。
リスク要因
長期保有では単純な逆数にならない
日々の騰落率への逆連動を目指すため、複数日の保有では複利効果によりNASDAQ100指数の期間騰落率の単純なマイナス1倍からずれることがある。
純資産と口数が減少
純資産は5.11億円減り、発行済口数も2万7500口減った。純資産規模と市場での売買高が縮小する場合、流動性や売買価格と基準価額の乖離に注意が必要となる。
デリバティブ固有のリスク
株価指数先物や為替予約を利用するため、価格変動、信用、流動性に加え、証拠金やロールに伴うコストが基準価額へ影響する。
財務安全性
ETFでは企業の自己資本比率や有利子負債比率ではなく、信託財産の資産・負債構成を見る。総資産24.38億円、負債0.20億円、純資産24.17億円である。主要投資資産は13.72億円、現金・預金・その他資産は10.45億円。負債は前期末から大きく減ったが、基準価額は保有資産とデリバティブの時価で日々変動する。
業界動向との関連
インバースETFは下落局面の短期ヘッジや方向性取引に使われる一方、NASDAQ100が上昇すれば基準価額は下落しやすい。ボラティリティが高い局面では日次リバランスによる複利効果も大きくなるため、米国大型テクノロジー株の方向だけでなく保有期間が結果を左右する。
株価への示唆
ETFの市場価格は企業利益ではなく、基準価額、NASDAQ100インバース指数への連動、為替・先物、需給で決まる。NASDAQ100が日々下落する局面では上昇要因になり得るが、指数上昇局面では逆方向に動く。長期の理論株価やPER評価は適さず、市場価格と基準価額の乖離、出来高、保有期間を確認する必要がある。
今期の総括
第8期は基準価額が3.9%低下し、交換口数が設定口数を上回ったことで純資産は17.4%減少した。当期純損失は前期より縮小したが、これは運用会社の事業利益ではなく、インバース運用による信託財産の損益である。
来期見通し
次の決算日は2026年9月10日である。運用会社による業績予想はなく、次期の基準価額はNASDAQ100インバース指数、先物取引、設定・交換、運用費用などで変動する。分配方針は計算期間ごとに収益分配可能額を基に判断される。
総合判断
総合判断は中立である。基準価額と純資産は減少し、分配金は0円だった。一方、インバースETFは通常企業の成長性を評価する商品ではなく、NASDAQ100の短期下落局面への対応手段である。日次逆連動と保有期間のずれを理解できるかが判断の前提となる。
出典
- 大和アセットマネジメント「iFreeETF NASDAQ100インバース(2842)2026年3月期決算短信」、2026年4月23日開示