決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 20.81億円 | 21.06億円 | -1.2% | 88.52億円 | 23.5% |
| 営業利益 | -0.07億円 | -0.25億円 | 赤字縮小 | 1.12億円 | 該当なし |
| 経常利益 | -0.09億円 | -0.28億円 | 赤字縮小 | 0.94億円 | 該当なし |
| 純利益 | -0.22億円 | -0.35億円 | 赤字縮小 | 0.21億円 | 該当なし |
| EPS | -2.45円 | -3.82円 | 赤字縮小 | 2.24円 | 該当なし |
会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。
セグメント
同社は単一セグメントですが、今期から店舗・事業を3部門に組み替えて売上動向を示しています。
| 部門 | 売上高 | 前年同期比 | 構成比 |
|---|---|---|---|
| 直営ラーメン | 11.99億円 | -3.2% | 57.6% |
| 直営中華・洋食 | 6.86億円 | -4.1% | 33.0% |
| FC・その他 | 1.95億円 | +29.3% | 9.4% |
直営既存店はラーメンが売上97.2%、客数97.3%、中華・洋食が売上98.0%、客数96.9%と弱含みました。FC・その他は子会社のFC店向け商流統合で伸びましたが、全社では原価率が34.3%へ1.6ポイント悪化し、営業赤字が残っています。
財務安全性
財務安全性では、総資産52.87億円、純資産19.55億円、自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率37.0%を確認します。キャッシュ・フローは営業CF非開示、投資CF非開示、財務CF非開示、現金及び現金同等物の期末残高非開示です。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | 赤字縮小 | 当期EPSと前年同期EPS | EPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。 |
| ROE | 非開示 | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は-0.3%、総資産経常利益率は非開示です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。
ポジティブ要因
営業利益の変化
営業利益は-0.07億円で、前年からは赤字縮小です。改善はありますが、まだ黒字ではありません。市場はここを甘く見ません。
売上規模の確認
売上高は20.81億円、前年比は-1.2%です。売上だけで評価する局面ではなく、営業利益と営業CFにどう落ちるかを合わせて見ます。
財務基盤
自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率は37.0%、純資産は19.55億円です。資本の厚みは確認できますが、案件ごとの採算や運転資金の振れとは分けて評価します。
リスク要因
利益率とキャッシュのずれ
営業キャッシュ・フローは非開示です。利益よりキャッシュです。売掛金、在庫、仕入れ条件で資金が外に出る決算では、会計上の利益だけでは安心材料になりません。
販売数量・コスト前提の変動
次期または通期予想は売上高88.52億円、営業利益1.12億円です。計画を見る時は、売上前提よりも営業利益率の前提を先に疑います。販売数量、為替、原材料費、人件費、案件進捗のどれかが崩れると、利益の薄い会社ほどすぐ数字に出ます。
市場評価の変動可能性
決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。
業界動向との関連
業界比較では、同業他社の同時期決算や市場統計も必要です。ただ、この段階では業界ストーリーを広げすぎない方がよいです。決算短信でまず見るべきは、売上が営業利益に落ちているか、営業CFが伴っているかです。
株価への示唆
市場はまだ信用しにくい内容です。売上、利益率、キャッシュのうち少なくとも一つがはっきり改善しないと、決算を買う理由は作りにくいでしょう。補足市場データ未取得のため、理論株価の算定は保留します。
今期の総括
今期は売上高20.81億円(-1.2%)、営業利益-0.07億円、親会社株主に帰属する当期純利益-0.22億円という内容でした。ここで見たいのは、きれいな増収コメントではなく営業利益の質です。営業利益と純利益の方向が異なる場合は、特別損益や税効果を分けて読みます。本業の収益力とは異なる要因が混じると、株価の評価は長続きしません。
来期見通し
来期または通期見通しでは、売上高88.52億円、営業利益1.12億円、経常利益0.94億円、純利益0.21億円、EPS2.24円が示されています。会社予想は前提です。増収計画より、営業利益率と営業CFがその計画に届く形になっているかを次の開示で確認します。
総合判断
総合判断は弱気です。FC・その他は伸びましたが、売上の9割を占める直営2部門の既存店が前年割れし、原価率悪化で営業赤字が残りました。次回は客数回復、原価率、通期営業利益1.12億円に向けた黒字転換を確認します。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2027年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」、JBイレブン、開示日: 2026-08-13