決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 通期予想 | 見方 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,476.92億円 | 1,511.64億円 | 2.3%減 | 5,110.00億円 | 不動産反動 |
| 営業利益 | 203.16億円 | 212.91億円 | 4.6%減 | 210.00億円 | 進捗高い |
| 経常利益 | 206.72億円 | 214.53億円 | 3.6%減 | 215.00億円 | 減益 |
| 純利益 | 129.91億円 | 152.93億円 | 15.1%減 | 100.00億円 | 進捗超過 |
| EPS | 83.17円 | 97.65円 | 14.8%減 | 64.02円 | 通期予想超過進捗 |
第1四半期の純利益は通期予想を既に上回るが、会社は通期予想を変更していない。四半期偏重や不動産事業の反動を考慮する必要がある。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | 14.8%減 | 前年同期比 | 利益は反動減 |
| 自己資本比率 | 43.8% | 前期末43.0% | 財務は中位 |
| 予想PER | 約33.2倍 | 株価2,128.5円と通期EPS | 予想EPSが低く高め |
数字からは、無線・通信の強さと不動産の反動が同時に出ている。通期予想EPSベースのPERは高く、予想修正の有無が評価に影響しやすい。
ポジティブ要因
無線・通信事業は売上高898.60億円で10.8%増、セグメント利益190.88億円で53.8%増となった。防災・減災、防衛、マリンシステム、鉄道無線などが支えた。
マイクロデバイス事業は売上高158.85億円で18.6%増、セグメント利益1.45億円となり、前年同期から大きく損益改善した。
リスク要因
不動産事業は前年同期の大型スポット分譲の反動で減収減益となった。大型案件の有無で利益が大きく振れるため、純利益の進捗をそのまま通期に延ばすのは適切ではない。
ブレーキ、繊維、空調関連など一部事業では減益または損失拡大が見られる。自動車市場や水素市場、海外情勢の影響にも注意が必要である。
財務安全性
総資産は6,922.71億円、純資産は3,330.21億円、自己資本比率は43.8%である。自己資本比率は前期末から0.8ポイント改善したが、多角化企業として事業ごとの資本効率を確認したい。
業界動向との関連
無線・通信、防衛、防災、半導体関連は政策需要の追い風を受けやすい。一方で自動車部品や繊維は景気循環や地域需要の影響を受ける。当該業界は景気循環の影響を強く受けるため、業績は一定ではありません。
株価への示唆
2026年5月12日11時台の株価2,128.5円と通期予想EPS64.02円を使うと、予想PERは約33.2倍である。株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。
| シナリオ | 想定PER | 予想EPS | 理論株価 |
|---|---|---|---|
| 弱気 | 25.0倍 | 64.02円 | 約1,601円 |
| 中立 | 33.0倍 | 64.02円 | 約2,113円 |
| 強気 | 40.0倍 | 64.02円 | 約2,561円 |
通期予想が上方修正される場合は評価余地があります。一方、通期予想据え置きのままなら、現在株価は利益予想に対してやや高い期待を含む可能性があります。
今期の総括
第1四半期は、無線・通信の好調が目立つ一方、不動産反動で全体は減収減益となった。単一の方向ではなく、事業ポートフォリオ内の強弱を分けて評価したい。
来期見通し
2026年12月期通期は売上高5,110.00億円、営業利益210.00億円、経常利益215.00億円、純利益100.00億円を見込む。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
総合判断
総合判断は中立である。無線・通信とマイクロデバイスの改善は評価できるが、不動産反動と通期予想据え置きが判断を難しくしている。次回決算では不動産以外の利益持続性を確認したい。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2026年12月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」、2026年5月12日開示