決算サマリー
| 項目 | 1Q実績 | 前年同期 | 増減率 | 通期会社予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 17.55億円 | 9.65億円 | +81.7% | 103.50億円 | 17.0% |
| 営業利益 | -0.35億円 | -1.79億円 | 赤字縮小 | 5.45億円 | 赤字 |
| 経常利益 | 0.08億円 | -1.37億円 | 黒字転換 | 6.64億円 | 1.2% |
| 四半期純利益 | -0.01億円 | -1.00億円 | 赤字縮小 | 4.40億円 | 赤字 |
| EPS | -0.17円 | -9.85円 | 赤字縮小 | 43.32円 | 赤字 |
第1四半期は不動産引き渡しの時期に左右されやすく、通期進捗だけで判断しにくい事業です。ただし、営業損失が残っているため、粗利率と販管費の吸収が次の確認点になります。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | 赤字縮小 | 1Q EPS-0.17円、前年同期-9.85円 | 損失幅は大きく縮小しました。 |
| 営業利益率 | -2.0% | 前年同期-18.6% | 赤字率は改善しましたが、営業黒字には届いていません。 |
| ROIC | マイナス | 営業損失0.35億円、総資産190.63億円 | 営業利益が赤字のため、簡易ROICもマイナス評価です。 |
| PER推移 | 未算定 | 株価データ要確認 | 1Q EPSが赤字のため、実績PERの解釈には注意が必要です。 |
総資産は190.63億円、純資産は104.14億円、自己資本比率は54.6%です。財務面は過度に弱い水準ではありませんが、棚卸資産や販売時期の変動が業績に反映されやすい構造です。
ポジティブ要因
マンション販売の売上拡大
ファミリーマンション販売は売上高10.89億円(前年同期比+149.8%)、セグメント利益0.64億円となり、前年同期の損失から改善しました。資産運用型マンション販売も売上高4.78億円(同+44.4%)で、セグメント利益0.06億円を確保しています。
経常利益の黒字化
経常利益は0.08億円となり、前年同期の1.37億円の損失から黒字転換しました。営業損失は残るものの、赤字幅縮小の方向は確認できます。
自己資本比率は50%台を維持
自己資本比率は54.6%です。不動産販売会社としては在庫・借入の増減が重要ですが、1Q時点の資本水準は一定の余裕があります。
リスク要因
営業損失が継続
売上は大きく伸びた一方、営業利益は0.35億円の損失です。販売価格、土地・建築費、販管費のバランスが改善しなければ、通期利益計画の達成難度は高まります。
通期利益予想は減益計画
通期予想は売上高103.50億円(前期比+3.0%)に対し、営業利益5.45億円(同-29.1%)、経常利益6.64億円(同-32.4%)、当期純利益4.40億円(同-36.8%)です。売上増でも利益が減る計画であり、採算面への警戒が必要です。
不動産市況と引き渡し時期
不動産販売は、金利、住宅需要、建築コスト、引き渡しタイミングの影響を受けます。四半期ごとの振れが大きいため、受注・在庫・完成物件の状況を合わせて見る必要があります。
財務安全性
第1四半期ではキャッシュ・フロー計算書は作成されていません。総資産190.63億円、純資産104.14億円、自己資本比率54.6%を確認します。営業損失の段階では、在庫回転と販売代金の回収が財務安全性の実質的な焦点です。
業界動向との関連
分譲マンション市場では、建築費や用地価格の上昇が採算に影響します。販売戸数が伸びても、価格転嫁や粗利率が弱い場合は営業利益が伸びにくくなります。今回の決算では、売上の大幅増よりも営業黒字化のタイミングが重要です。
株価への示唆
売上の急増と赤字幅縮小は評価材料です。一方、営業損失が残り、通期では減益計画のため、短期的な評価は慎重になりやすい内容です。次の四半期で営業黒字化と通期進捗が確認できるかが、市場評価の分岐点になります。
今期の総括
第1四半期は、完成在庫の引き渡しにより売上高17.55億円(+81.7%)と大きく伸びました。営業損失は0.35億円まで縮小し、経常利益は黒字化しましたが、純損益はなお小幅赤字です。収益回復の兆しはあるものの、利益計画に対する進捗はまだ弱い決算です。
通期見通し
通期予想は売上高103.50億円、営業利益5.45億円、経常利益6.64億円、当期純利益4.40億円で据え置きです。年間配当予想は33円です。第1四半期時点では、販売計画の進み方と営業利益率の改善を継続確認する段階です。
総合判断
総合判断は中立です。売上急増と赤字幅縮小は前向きですが、営業黒字化前であり、通期利益予想も減益です。次回はファミリーマンション販売の利益率、資産運用型マンション販売の採算、不動産賃貸管理の赤字改善を確認します。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2027年1月期 第1四半期決算短信[日本基準](連結)」、コーセーアールイー、開示日: 2026-06-08