決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 125.70億円 | 124.11億円 | +1.3% | 133.05億円 | 該当なし |
| 営業利益 | 2.80億円 | 1.06億円 | +163.5% | 3.36億円 | 該当なし |
| 経常利益 | 4.64億円 | 1.74億円 | +166% | 3.82億円 | 該当なし |
| 純利益 | 2.13億円 | -1.17億円 | 黒字転換 | 2.70億円 | 該当なし |
| EPS | 45.62円 | -23.45円 | 黒字転換 | 57.96円 | 該当なし |
通期決算では会社計画欄に次期予想を置いているため、進捗率は該当なしとしています。前年比などが非開示の場合は、決算短信側で前年実績または増減率が示されていないことを意味します。
セグメント
2026年6月期は、日本、米国、タイ、中国、インドの5報告セグメントです。外部顧客向け売上高は125億70百万円、セグメント利益の合計は2億98百万円で、連結営業利益2億81百万円との差額は調整額です。
| 地域 | 売上高 | 前年同期 | 増減率 | セグメント利益または損失 |
|---|---|---|---|---|
| 日本 | 81億07百万円 | 83億55百万円 | 3.0%減 | 6百万円の損失 |
| 米国 | 17億22百万円 | 14億38百万円 | 19.7%増 | 8百万円の損失 |
| タイ | 25億89百万円 | 23億56百万円 | 9.9%増 | 4億14百万円 |
| 中国 | 1億52百万円 | 2億62百万円 | 42.0%減 | 60百万円の損失 |
| インド | 0百万円 | 0百万円 | 比較なし | 42百万円の損失 |
タイの受注増加と経費削減が利益を支えた一方、日本・中国は受注減で減収となりました。インドは子会社が準備段階で、売上はなく営業損失を計上しています。
財務安全性
財務安全性では、総資産156.33億円、純資産103.47億円、自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率66.2%を確認します。キャッシュ・フローは営業CF10.80億円、投資CF-5.98億円、財務CF-10.25億円、現金及び現金同等物の期末残高36.59億円です。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | 黒字転換 | 当期EPSと前年同期EPS | EPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。 |
| ROE | 2.1% | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は2.2%、総資産経常利益率は2.9%です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。
ポジティブ要因
営業利益の変化
営業利益は2.80億円、前年比は+163.5%です。増益そのものより、営業利益率2.2%が次の四半期でも保てるかが見られます。
売上規模の確認
売上高は125.70億円、前年比は+1.3%です。売上だけで評価する局面ではなく、営業利益と営業CFにどう落ちるかを合わせて見ます。
財務基盤
自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率は66.2%、純資産は103.47億円です。資本の厚みは確認できますが、案件ごとの採算や運転資金の振れとは分けて評価します。
リスク要因
利益率とキャッシュのずれ
営業キャッシュ・フローは10.80億円です。利益よりキャッシュです。売掛金、在庫、仕入れ条件で資金が外に出る決算では、会計上の利益だけでは安心材料になりません。
販売数量・コスト前提の変動
次期または通期予想は売上高133.05億円、営業利益3.36億円です。計画を見る時は、売上前提よりも営業利益率の前提を先に疑います。販売数量、為替、原材料費、人件費、案件進捗のどれかが崩れると、利益の薄い会社ほどすぐ数字に出ます。
市場評価の変動可能性
決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。
業界動向との関連
業界比較では、同業他社の同時期決算や市場統計も必要です。ただ、この段階では業界ストーリーを広げすぎない方がよいです。決算短信でまず見るべきは、売上が営業利益に落ちているか、営業CFが伴っているかです。
株価への示唆
中立評価でも、見る場所ははっきりしています。売上ではなく営業利益率、営業利益より営業CF。この順番で数字がそろうまでは、市場は様子見になりやすいです。補足市場データ未取得のため、理論株価の算定は保留します。
今期の総括
今期は売上高125.70億円(+1.3%)、営業利益2.80億円(+163.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益2.13億円という内容でした。ここで見たいのは、きれいな増収コメントではなく営業利益の質です。営業利益と純利益の方向が異なる場合は、特別損益や税効果を分けて読みます。本業の収益力とは異なる要因が混じると、株価の評価は長続きしません。
来期見通し
来期または通期見通しでは、売上高133.05億円、営業利益3.36億円、経常利益3.82億円、純利益2.70億円、EPS57.96円が示されています。会社予想は前提です。増収計画より、営業利益率と営業CFがその計画に届く形になっているかを次の開示で確認します。
総合判断
総合判断は中立。判断の根拠は、売上高125.70億円、営業利益2.80億円、純利益2.13億円という決算短信上の主要数値と、確認できる財務指標のバランスです。次回は営業利益率、営業CF、EPS、ROIC、PERを同じ方向で確認したいところです。数字がそろうまでは、市場はまだ少し距離を置きます。
訂正開示の反映
三ツ知は2026-09-18に「(訂正・数値データ訂正)「2026年6月期決算短信[日本基準](連結)」の一部訂正について」を開示したため、この記事は訂正後の内容を反映しています。
訂正理由は、業績概況、連結貸借対照表、セグメント情報の一部に誤りが判明したためです。売上高や営業利益などの決算サマリーの主要数値は変わっていません。
| 訂正箇所 | 訂正前 | 訂正後 |
|---|---|---|
| 業績概況 | インド子会社の設立時期を2025年6月と記載 | 2025年5月へ訂正。売上高・営業損失の記載は変わらない |
| 連結貸借対照表 | 機械装置、リース資産などの一部の取得原価・減価償却累計額を誤記 | 各内訳を訂正。資産合計15,633百万円は変わらない |
| セグメント情報 | 報告セグメント計の資産18,507百万円、調整額△2,874百万円 | 報告セグメント計の資産18,999百万円、調整額△3,366百万円へ訂正。連結資産合計は変わらない |
訂正の中心は、注記や貸借対照表の内訳です。投資判断で地域別の資産や財務諸表の内訳を参照する場合は、訂正後の資料を使います。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2026年6月期決算短信〔日本基準〕(連結)」、三ツ知、開示日: 2026-07-31
- 「(訂正・数値データ訂正)「2026年6月期決算短信[日本基準](連結)」の一部訂正について」、三ツ知、開示日: 2026-09-18