訂正の概要

項目内容
最新訂正開示日2026年6月29日
対象資料2026年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)
当初開示日2026年5月13日
訂正区分再訂正・数値データ訂正
主な対象セグメント情報等の注記

今回の再訂正は、連結損益そのものの方向感を大きく変えるものではない。むしろ、温浴、不動産、食品という複数事業を抱え始めた会社として、管理資料の精度をどう高めるかが問われる内容だ。

訂正後の決算サマリー

項目訂正後前期増減率
売上高2,694百万円1,980百万円+36.0%
営業利益306百万円341百万円-10.2%
経常利益307百万円339百万円-9.6%
親会社株主に帰属する当期純利益160百万円191百万円-16.3%
EPS6.06円7.24円-16.3%

売上高は36.0%増えたが、営業利益は10.2%減った。食品事業の連結で売上規模は広がった一方、利益率は温浴中心だった時より薄まりやすい。ここは今回の訂正後も変わらない読み筋である。

財政状態とキャッシュ・フロー

項目訂正後
総資産6,000百万円
純資産4,967百万円
自己資本比率82.5%
営業活動によるCF446百万円
現金及び現金同等物期末残高1,292百万円

自己資本比率は82.5%と高い。営業CFも446百万円のプラスで、今回の訂正だけで財務安全性の見方を大きく変える必要はなさそうだ。

ポジティブ要因

売上規模は拡大

売上高は2,694百万円で、前期比36.0%増だった。食品事業の連結が加わったことで、単一の温浴施設運営に近かった印象からは少し変わってきた。

財務は厚い

自己資本比率82.5%、現金及び現金同等物12.92億円という水準は、規模の小さい企業としては安心感がある。新規事業や施設投資を考えるうえでも、財務の余力は評価材料になる。

リスク要因

増収でも営業減益

売上は増えたが、営業利益は減った。投資家が見たいのは、食品事業を含めた売上拡大が、どのタイミングで営業利益率の改善につながるかである。増収だけでは、まだ強い評価にはつながりにくい。

訂正が続いた点

2026年6月2日の訂正に続き、6月29日に再訂正が出ている。金額の大きさだけでなく、決算資料の作成・確認プロセスは市場の信頼に関わる。ここは軽く流さない方がよい。

小型株としての需給

業績材料が限定的な小型株では、訂正開示や新規事業への期待で短期的に値動きが出やすい。事業の実力を見るなら、営業利益率と営業CFを軸にした方がよい。

投資家が見るべき点

テルマー湯HDは、温浴事業では新宿店・西麻布店を中心に展開し、2026年3月期から食品事業も連結している。今後の焦点は、食品事業が単に売上を増やすだけなのか、利益率やキャッシュにも貢献するのかである。

2027年3月期予想は、売上高3,060百万円、営業利益320百万円、純利益180百万円。市場が見るのは、増収計画そのものより、営業利益率が戻るかどうかだ。

訂正開示の反映

テルマー湯HDは2026年6月29日に「(再訂正・数値データ訂正)『2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)』の一部訂正について」を開示した。再訂正理由は、添付資料のセグメント情報等の注記において金額に誤りがあり、訂正が必要と判断したためである。

前回訂正では前受金と売上高に関する修正も示されていた。今回の記事では、最新の再訂正を含めた訂正後の開示を前提にしている。

総合判断

総合判断は中立。増収・営業減益という決算の骨格は変わらない。財務は厚く、営業CFもプラスだが、訂正が続いた点と利益率の低下は気になる。次に見るべきは、食品事業を含めた売上拡大が営業利益にどう落ちるかである。

出典

本記事は、対象企業が開示した決算短信および訂正資料を基に作成しています。

  • 「(訂正・数値データ訂正)『2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)』の一部訂正について」、テルマー湯ホールディングス、開示日: 2026-06-02
  • 「(再訂正・数値データ訂正)『2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)』の一部訂正について」、テルマー湯ホールディングス、開示日: 2026-06-29