決算サマリー

項目当期実績前期変化
純資産4.46億円3.76億円+18.7%
主要投資資産4.25億円6.28億円-32.3%
発行済口数90千口74千口+21.6%
100口当たり基準価額495,936円508,254円-2.4%
100口当たり分配金4,600円7,400円-37.8%
当期純損益-198.7万円1,420.2万円赤字転落

純資産は増えましたが、基準価額と分配金は低下しました。米国債の価格変動と為替ヘッジの影響がそのまま出やすい決算です。

定量評価

指標直近実績比較対象見方
基準価額変化率-2.4%前期末比100口当たり基準価額の変化
純資産変化率+18.7%前期末比設定・解約と価格変動の合算
分配金変化率-37.8%前期比100口当たり分配金の変化
EPS・PER・ROIC該当なしETFのため個別株の利益指標では評価しません

数字から見ると、資金は増えたものの、運用損益と基準価額は弱い期でした。

ポジティブ要因

純資産の増加

純資産は3.76億円から4.46億円へ増えました。設定296千口、解約280千口を経て、期末発行済口数は90千口です。まだ小型ですが、前期末より口数は増えています。

ヘッジ付き米国債エクスポージャー

連動対象はブルームバーグ米国国債(7-10年)インデックスTTMの75%為替ヘッジあり円ベースです。円建て投資家にとって、為替リスクを一部抑えながら米中期債へ投資する設計です。

分配金の継続

100口当たり分配金は4,600円でした。前期より低下しましたが、金利収益を背景に分配は継続しています。

リスク要因

基準価額の低下

100口当たり基準価額は508,254円から495,936円へ下がりました。米国債は安全資産と見られがちですが、中期債は金利変動で価格が動きます。

運用損益の赤字

当期は有価証券売買等損益が-740.9万円、為替差損益が-287.1万円となり、当期純損失は198.7万円でした。受取利息899.2万円だけでは価格変動を吸収できませんでした。

ヘッジ比率とコスト

75%為替ヘッジは為替変動を一部抑える設計ですが、ヘッジコストや金利差の影響を受けます。円高リスクを完全に消す商品ではありません。

財務安全性

ETFのため自己資本比率や営業CFではなく、純資産、資産内訳、負債を確認します。当期末の総資産は4.73億円、負債は0.27億円、純資産は4.46億円です。主要投資資産は4.25億円で純資産の95.4%、現金・預金・その他資産は0.20億円で4.6%でした。元本の欠損として365.8万円が示されています。

業界動向との関連

米国債ETFは、米長期金利、FRBの利下げ期待、日米金利差、ヘッジコストで評価が変わります。7-10年ゾーンは短期債より金利低下時の値上がり余地が大きい一方、金利上昇時の価格下落も大きくなります。75%ヘッジは為替を一部抑えますが、ヘッジなし商品とは値動きが変わります。

株価への示唆

このETFではPERによる理論株価より、基準価額、分配金、売買時のスプレッド、米金利とヘッジコストを見る方が実務的です。基準価額は2.4%低下し、分配金も前期より下がりました。米中期金利が低下する場合は価格上昇余地がありますが、金利が高止まりする場合は分配金を受け取りながら基準価額の重さを受け入れる商品になります。総合判断は中立です。

今期の総括

2026年5月期は、純資産と口数が増えた一方、基準価額と分配金は低下しました。受取利息は出ていますが、有価証券売買等損益と為替差損益が重く、債券ETFでも元本変動リスクがあることを確認する期でした。

来期見通し

ETFのため会社予想に相当する業績予想は開示されません。次期は米7-10年金利、円金利との差によるヘッジコスト、設定・解約の方向が確認点です。分配金は固定ではなく、金利環境とファンド内収益により変動します。

総合判断

総合判断は中立である。純資産増加は支えですが、基準価額低下と分配金低下、当期純損失は軽く見られません。米金利低下を取りにいく商品ですが、ヘッジコストと中期債の価格変動を理解して使う必要があります。

出典

本記事は、対象ファンドが開示した決算短信を基に作成しています。

  • 「NEXT FUNDS ブルームバーグ米国国債(7-10年)インデックス(75%為替ヘッジあり)連動型上場投信 決算短信」、野村アセットマネジメント、開示日: 2026-06-17