決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 84.27億円 | 79.84億円 | +5.5% | 99.09億円 | 該当なし |
| 営業利益 | 2.16億円 | 1.77億円 | +21.5% | 3.29億円 | 該当なし |
| 経常利益 | 2.10億円 | 1.67億円 | +25.4% | 3.24億円 | 該当なし |
| 純利益 | 1.12億円 | 0.96億円 | +16.7% | 1.94億円 | 該当なし |
| EPS | 60.89円 | 52.34円 | +16.3% | 105.57円 | 該当なし |
通期決算では会社計画欄に次期予想を置いているため、進捗率は該当なしとしています。前年比などが非開示の場合は、決算短信側で前年実績または増減率が示されていないことを意味します。
セグメント
ベイシスは「インフラテック事業」の単一報告セグメントで、サービス別の利益は開示していない。訂正後の注記では、売上高のサービス内訳がモバイルエンジニアリング32.52億円、IoTエンジニアリング37.43億円、その他14.32億円と示された。
| サービス区分 | 売上高 | 売上構成比 | 前年比較 | 営業利益 |
|---|---|---|---|---|
| モバイルエンジニアリングサービス | 32.52億円 | 38.6% | 比較値は訂正開示に記載なし | 非開示 |
| IoTエンジニアリングサービス | 37.43億円 | 44.4% | 比較値は訂正開示に記載なし | 非開示 |
| その他 | 14.32億円 | 17.0% | 比較値は訂正開示に記載なし | 非開示 |
サービス区分の合計は84億2,700万6千円で、連結売上高84億2,700万8千円との差は2千円。連結営業利益2億1,604万円は全社の値であり、サービス別の利益に配分できない。
財務安全性
財務安全性では、総資産38.13億円、純資産21.44億円、自己資本比率55.6%を確認します。営業CFは1.04億円(前年4.65億円)、投資CFはマイナス0.75億円、財務CFはマイナス0.88億円で、期末現金は8.57億円でした。利益は増えた一方、営業CFは大きく縮小しています。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | +16.3% | 当期EPSと前年同期EPS | EPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。 |
| ROE | 5.4% | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は2.6%、総資産経常利益率は5.6%です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。
ポジティブ要因
営業利益の変化
営業利益は2.16億円、前年比は+21.5%です。増益そのものより、営業利益率2.6%が次の四半期でも保てるかが見られます。
売上規模の確認
売上高は84.27億円、前年比は+5.5%です。売上だけで評価する局面ではなく、営業利益と営業CFにどう落ちるかを合わせて見ます。
財務基盤
自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率は55.6%、純資産は21.44億円です。資本の厚みは確認できますが、案件ごとの採算や運転資金の振れとは分けて評価します。
リスク要因
利益率とキャッシュのずれ
営業CFは1.04億円と前年の4.65億円から減少しました。税引前利益は2.11億円、棚卸資産の増加による資金減少は0.51億円、仕入債務の増加による資金増加は0.59億円です。純利益の伸びだけでは資金創出の改善を確認できず、次期は運転資金の動きも追いたいところです。
販売数量・コスト前提の変動
次期予想は売上高99.09億円、営業利益3.29億円です。営業利益率は今期の2.6%から3.3%への改善を見込む計画で、売上の伸びだけでなく利益率の上昇が実現するかが焦点です。今期の営業CFが利益の伸びに追いつかなかったため、利益率と運転資金の両方を次の開示で確かめたいところです。
市場評価の変動可能性
決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。
業界動向との関連
業界比較では、同業他社の同時期決算や市場統計も必要です。ただ、この段階では業界ストーリーを広げすぎない方がよいです。決算短信でまず見るべきは、売上が営業利益に落ちているか、営業CFが伴っているかです。
株価への示唆
中立評価でも、見る場所ははっきりしています。売上ではなく営業利益率、営業利益より営業CF。この順番で数字がそろうまでは、市場は様子見になりやすいです。補足市場データ未取得のため、理論株価の算定は保留します。
今期の総括
今期は売上高84.27億円(+5.5%)、営業利益2.16億円(+21.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益1.12億円(+16.7%)という内容でした。ここで見たいのは、きれいな増収コメントではなく営業利益の質です。営業利益と純利益の方向が異なる場合は、特別損益や税効果を分けて読みます。本業の収益力とは異なる要因が混じると、株価の評価は長続きしません。
来期見通し
来期または通期見通しでは、売上高99.09億円、営業利益3.29億円、経常利益3.24億円、純利益1.94億円、EPS105.57円が示されています。会社予想は前提です。増収計画より、営業利益率と営業CFがその計画に届く形になっているかを次の開示で確認します。
総合判断
総合判断は中立。判断の根拠は、売上高84.27億円、営業利益2.16億円、純利益1.12億円という決算短信上の主要数値と、確認できる財務指標のバランスです。次回は営業利益率、営業CF、EPS、ROIC、PERを同じ方向で確認したいところです。数字がそろうまでは、市場はまだ少し距離を置きます。
訂正開示の反映
2026年9月24日の訂正開示を反映しました。連結業績の主要数値とEPS60.89円に変更はなく、希薄化後EPSは潜在株式による希薄化がないことを踏まえ非表示に修正されています。貸借対照表では投資有価証券の前期残高を「0」と明示し、サービス別売上高の注記も補われました。中期経営計画の2030年6月期調整後EBITDA計画は13億8,000万円から13億4,800万円に修正され、売上高計画144億6,100万円は維持されています。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2026年6月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」、G-ベイシス、開示日: 2026-08-14
- 「(訂正・数値データ訂正)「2026年6月期 決算短信[日本基準](連結)」の一部訂正について」、G-ベイシス、開示日: 2026-09-24