決算サマリー
| 項目 | 2026年3月期 | 2025年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 32億9,887万円 | 23億6,505万円 | +39.5% |
| 営業利益 | 4,742万円 | 3,971万円 | +19.4% |
| 経常利益 | 5,188万円 | 2,908万円 | +78.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 2,462万円 | △1,049万円 | 黒字転換 |
| EPS | 7.36円 | △3.07円 | 黒字転換 |
2025年3月期の比較値は今回の決算短信に記載された数値。2027年3月期の会社予想は売上高26億円、営業利益3,000万円、経常利益3,000万円、純損失4億円、EPS△119.53円。調査関連費用の概算3億9,400万円が純損失予想の主因と説明している。
セグメント
会社はDX事業の単一セグメントとして開示している。収益認識注記のサービス別売上高では、受託開発サービスが26億7,704万円(前期比39.9%増、構成比81.1%)、ソフトウェアライセンス販売が5億8,161万円(同41.1%増、17.6%)、技術者向けトレーニングが4,018万円(同5.6%増、1.2%)だった。受託開発への依存度が高く、案件採算や検収時期の変動が売上・利益に波及しやすい構成だ。
財務安全性
期末の総資産は43億4,274万円、純資産は25億1,589万円、自己資本比率は56.6%。営業CFは5,916万円の黒字に転じたが、投資CFは△1億205万円、期末現金同等物は16億9,558万円で前期末から1,058万円減少した。売掛金・契約資産の増加が運転資金を押し上げており、利益の伸びが現金回収に続くかを見たい。
業績の見どころ
増収の中心は受託開発サービスとライセンス販売で、両区分とも4割前後伸びた。営業利益率は1.4%にとどまり、売上増加に対して利益の厚みはまだ小さい。会社説明では長期大型プロジェクトの品質管理問題に対応する受注損失引当金を計上しており、案件ごとの採算管理が今後の利益率を左右する。
もう一つの焦点は、過年度の不正な財務報告を遡及訂正したことだ。今回の決算短信は修正再表示「無」と記載する一方、経営成績の説明では過年度訂正に言及している。過年度訂正資料との数値照合や内部管理体制の改善状況を継続して確認したい。
来期見通しと株価の視点
2027年3月期は売上高21.2%減、営業利益36.7%減を見込む。純損失予想には調査関連費用が大きく含まれるものの、営業段階でも減益計画であり、調査費用だけで説明できる見通しではない。会社が挙げるローコード、生成AI、量子AI関連の投資が、受託開発の回復やライセンス販売の継続成長につながるかが中期の評価材料となる。
期末配当は2026年3月期実績、2027年3月期予想ともに0円。株価を見る際は、売上成長よりもプロジェクト採算、調査費用の実績、営業CF、訂正後の報告体制を先に確認したい。
総合判断
当期は増収増益で営業CFも黒字化したが、営業利益率は低く、次期は営業減益と最終赤字を会社が予想する。大型案件の品質管理問題と過年度訂正が残るため、成長投資の成果だけでなく、案件管理と開示の信頼回復を確かめる局面だ。
出典
- 株式会社BlueMeme「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」、2026年9月30日開示。