決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 10.76億円 | 8.66億円 | +24.2% | 13.40億円 | 80.3% |
| 営業利益 | 2.32億円 | 1.64億円 | +41.0% | 1.60億円 | 145.0% |
| 経常利益 | 2.33億円 | 1.64億円 | +42.2% | 1.60億円 | 145.6% |
| 純利益 | 1.78億円 | 0.01億円未満の赤字 | 黒字転換 | 1.15億円 | 154.8% |
| EPS | 197.31円 | -0.59円 | 黒字転換 | 129.08円 | 152.9% |
会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。
セグメント
大阪油化工業は受託蒸留事業とプラント事業を開示している。受託蒸留事業の売上高は8.26億円(-0.1%)、セグメント利益は3.87億円(-0.8%)。プラント事業は売上高2.51億円(+520.4%)、セグメント利益0.57億円(前年同期は0.35億円の損失)となり、全社増益をけん引した。
財務安全性
財務安全性では、総資産15億円、純資産13.07億円、自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率87.2%を確認します。キャッシュ・フローは営業CF非開示、投資CF非開示、財務CF非開示、現金及び現金同等物の期末残高非開示です。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | 黒字転換 | 当期EPSと前年同期EPS | EPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。 |
| ROE | 非開示 | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は21.6%、総資産経常利益率は非開示です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。
ポジティブ要因
営業利益の変化
営業利益は2.32億円、前年比は+41.0%です。通期予想1.60億円を第3四半期時点で上回っており、プラント事業の案件完了による増益を通期着地まで維持できるかが焦点です。
売上規模の確認
売上高は10.76億円、前年比は+24.2%です。受託蒸留事業は横ばいでしたが、蒸留装置1基と排水処理装置7基の納入を終えたプラント事業が伸びました。
財務基盤
自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率は87.2%、純資産は13.07億円です。資本の厚みは確認できますが、案件ごとの採算や運転資金の振れとは分けて評価します。
リスク要因
利益率とキャッシュのずれ
営業キャッシュ・フローは非開示です。利益よりキャッシュです。売掛金、在庫、仕入れ条件で資金が外に出る決算では、会計上の利益だけでは安心材料になりません。
販売数量・コスト前提の変動
次期または通期予想は売上高13.40億円、営業利益1.60億円です。計画を見る時は、売上前提よりも営業利益率の前提を先に疑います。販売数量、為替、原材料費、人件費、案件進捗のどれかが崩れると、利益の薄い会社ほどすぐ数字に出ます。
市場評価の変動可能性
決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。
業界動向との関連
業界比較では、同業他社の同時期決算や市場統計も必要です。ただ、この段階では業界ストーリーを広げすぎない方がよいです。決算短信でまず見るべきは、売上が営業利益に落ちているか、営業CFが伴っているかです。
株価への示唆
中立評価でも、見る場所ははっきりしています。売上ではなく営業利益率、営業利益より営業CF。この順番で数字がそろうまでは、市場は様子見になりやすいです。補足市場データ未取得のため、理論株価の算定は保留します。
今期の総括
今期は売上高10.76億円(+24.2%)、営業利益2.32億円(+41.0%)、親会社株主に帰属する四半期純利益1.78億円(黒字転換)という内容でした。プラント事業の大幅増収が業績を押し上げ、主要利益はすでに通期予想を超えています。一方、装置納入の時期で四半期業績が振れやすい点には注意が必要です。
来期見通し
来期または通期見通しでは、売上高13.40億円、営業利益1.60億円、経常利益1.60億円、純利益1.15億円、EPS129.08円が示されています。会社予想は前提です。増収計画より、営業利益率と営業CFがその計画に届く形になっているかを次の開示で確認します。
総合判断
総合判断はややポジティブ。プラント事業の伸長で増収増益となり、第3四半期時点で営業利益・経常利益・純利益が通期予想を上回りました。ただし、会社予想は案件進捗を踏まえて修正された数値であり、残る四半期の費用発生と装置案件の反動を確認する必要があります。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2026年9月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」、大阪油化工業、開示日: 2026-08-10