決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 28.12億円 | 24.78億円 | +13.5% | 116.30億円 | 24.2% |
| 営業利益 | 3.02億円 | 2.90億円 | +4.1% | 14億円 | 21.6% |
| 経常利益 | 2.95億円 | 2.90億円 | +1.6% | 14億円 | 21.1% |
| 純利益 | 2.37億円 | 1.90億円 | +24.5% | 9億円 | 26.3% |
| EPS | 46.18円 | 35.49円 | +30.1% | 175.06円 | 26.4% |
会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。
セグメント
| セグメント | 外部顧客売上高 | 前年同期 | セグメント利益 | 前年同期 |
|---|---|---|---|---|
| ビジネスコミュニケーション | 18.69億円 | 15.71億円 | 4.93億円 | 4.34億円 |
| オートモーティブプラットフォーム | 4.66億円 | 4.18億円 | 0.80億円 | 0.79億円 |
| オートサービス | 4.76億円 | 4.89億円 | 0.03億円 | 0.04億円 |
ビジネスコミュニケーションが増収増益をけん引した一方、オートサービスは減収減益となった。3事業の利益合計5.78億円から全社費用など2.75億円を差し引き、連結営業利益は3.02億円となる。今期からAI事業をビジネスコミュニケーションへ統合しており、前年同期も変更後の区分で組み替えられている。
財務安全性
財務安全性では、総資産55.73億円、純資産37.02億円、自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率65.8%を確認します。キャッシュ・フローは営業CF非開示、投資CF非開示、財務CF非開示、現金及び現金同等物の期末残高非開示です。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | +30.1% | 当期EPSと前年同期EPS | EPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。 |
| ROE | 非開示 | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は10.7%、総資産経常利益率は非開示です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。
ポジティブ要因
営業利益の変化
営業利益は3.02億円、前年比は+4.1%です。増益そのものより、営業利益率10.7%が次の四半期でも保てるかが見られます。
売上規模の確認
売上高は28.12億円、前年比は+13.5%です。売上だけで評価する局面ではなく、営業利益と営業CFにどう落ちるかを合わせて見ます。
財務基盤
自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率は65.8%、純資産は37.02億円です。資本の厚みは確認できますが、案件ごとの採算や運転資金の振れとは分けて評価します。
リスク要因
利益率とキャッシュのずれ
営業キャッシュ・フローは非開示です。利益よりキャッシュです。売掛金、在庫、仕入れ条件で資金が外に出る決算では、会計上の利益だけでは安心材料になりません。
販売数量・コスト前提の変動
通期予想に対する進捗率は売上高24.2%、営業利益21.6%。ビジネスコミュニケーションの拡大に対し、SMS原価や顧客獲得費、オートサービスの低採算が続くと、売上成長ほど利益が伸びない可能性があります。
市場評価の変動可能性
決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。
業界動向との関連
法人向けメッセージ配信と中古車流通のデジタル化は成長余地がある一方、通信原価と販売促進費の管理が収益性を決めます。AI事業をビジネスコミュニケーションへ統合したため、今後は統合後の増収効果を同部門の利益で追う必要があります。
株価への示唆
13.5%増収に対して営業増益が4.1%にとどまった点は、成長投資と採算の見極めを要します。純利益の伸びだけでなく、主力部門の利益率とオートサービスの黒字幅が拡大するかが評価材料です。
今期の総括
ビジネスコミュニケーションとオートモーティブプラットフォームが増収をけん引しました。一方、オートサービスの利益は388万円にとどまり、全社では増収率に対して営業増益率が低い決算です。
来期見通し
来期または通期見通しでは、売上高116.30億円、営業利益14億円、経常利益14億円、純利益9億円、EPS175.06円が示されています。会社予想は前提です。増収計画より、営業利益率と営業CFがその計画に届く形になっているかを次の開示で確認します。
総合判断
総合判断は中立。売上成長と純利益の伸びは前向きですが、営業利益率は10.7%で利益進捗は21.6%です。次回は主力部門の利益成長とオートサービスの採算改善を確認します。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2027年3月期 第1四半期 決算短信〔日本基準〕(連結)」、株式会社ファブリカホールディングス、開示日: 2026-08-13