決算サマリー

項目当期実績前期実績増減率来期会社計画
売上高5,796億円5,865億円-1.2%5,950億円
営業利益421億円610億円-31.0%425億円
純利益102億円495億円-79.4%320億円
EPS38.75円181.44円-78.6%125.30円

営業利益率は10.4%から7.3%へ低下した。

定量評価

EPS成長率は78.6%減、ROEは2.8%、自己資本比率は42.6%である。営業CFは678億円の黒字、現金及び現金同等物は668億円だった。2026年5月12日観測の株価1,156円に対し、来期予想EPSでみたPERは約9.2倍である。

ポジティブ要因

営業CF黒字

営業CFは678億円の黒字で、減益下でもキャッシュ創出力は維持した。

来期純利益回復

来期純利益は320億円、214.3%増を計画する。

財務基盤

自己資本比率は42.6%で、中位の財務安全性を保っている。

リスク要因

大幅減益

営業利益は31.0%減、純利益は79.4%減で、収益力が大きく低下した。

配当未定

2027年3月期の配当予想は新中期戦略とあわせて公表予定で、現時点では未定である。

化学市況

原料価格、需要、為替の影響を受けやすい。

財務安全性

総資産は8,339億円、純資産は3,704億円、自己資本比率は42.6%で中位である。営業CFは黒字だが、投資CFはマイナス477億円で、投資負担は大きい。利益回復と投資回収が重要となる。

業界動向との関連

化学素材は自動車、電子材料、汎用化学品の需要と市況に左右される。当該業界は景気循環の影響を強く受けるため、業績は一定ではありません。

株価への示唆

株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。

シナリオ想定PER予想EPS理論株価
弱気8倍125.30円1,002円
中立10倍125.30円1,253円
強気12倍125.30円1,504円

現在株価は中立シナリオをやや下回る。来期純利益回復が進む場合は上振れ余地がある一方、営業利益の回復が鈍い場合は下振れる可能性がある。

今期の総括

2026年3月期は減収大幅減益で、ROEが大きく低下した。営業CFは黒字だが、収益性の回復が最優先課題である。

来期見通し

2027年3月期は売上高5,950億円、営業利益425億円、純利益320億円を計画する。営業利益は小幅増だが、純利益は大きく回復する見通しである。

総合判断

総合判断は中立である。株価指標は低めだが、今期の利益低下が大きい。次は営業利益率の底打ちと配当方針を確認したい。

出典

本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。

  • 株式会社ダイセル「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」、2026年5月12日開示