決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 132.92億円 | 123.20億円 | +7.9% | 160億円 | 83.1% |
| 営業利益 | 13.64億円 | 11.95億円 | +14.1% | 16億円 | 85.2% |
| 経常利益 | 13.84億円 | 12.05億円 | +14.9% | 16億円 | 86.5% |
| 純利益 | 6.85億円 | 6.55億円 | +4.6% | 8.70億円 | 78.7% |
| EPS | 41.14円 | 42.37円 | -2.9% | 52.21円 | 78.8% |
会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。2026年3月30日に会社は通期予想を売上高160億円、営業利益16億円、経常利益16億円へ上方修正しています。
第3四半期時点では、売上高83.1%、営業利益85.2%、経常利益86.5%まで進捗しています。営業利益の伸び率が売上高を上回っている点はポジティブです。
セグメント
CEHDは、電子カルテなど医療情報システムを中核とするヘルスケアIT企業です。
今回の決算では全社売上高132.92億円、営業利益13.64億円となりました。事業別の評価では単純な売上規模だけでなく、電子カルテを中心とした医療システム案件の受注・導入進捗と採算性を確認することが重要です。
セグメント利益と全社営業利益には調整額が含まれる場合があるため、事業別採算は決算短信・補足資料のセグメント情報に沿って確認します。
財務安全性
財務安全性では、総資産114.92億円、純資産86.87億円、自己資本比率71.0%です。
自己資本比率は高水準で、財務基盤には一定の余裕があります。
なお、第3四半期決算短信ではキャッシュ・フロー計算書が開示されていないため、営業CF・投資CF・財務CFを今回の四半期数値だけで評価することはできません。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率 | +7.9% | 前年同期 | 増収基調を確認 |
| 営業利益成長率 | +14.1% | 前年同期 | 売上を上回る利益成長 |
| 営業利益率 | 10.3% | 前年同期約9.7% | 採算改善 |
| EPS成長率 | -2.9% | 当期EPSと前年同期EPS | 純利益増でも1株利益は減少 |
| 自己資本比率 | 71.0% | 財務安全性 | 高水準 |
| PER | 通常評価の重要度低下 | TOB進行中 | TOB価格1,650円との比較が中心 |
営業利益率は約10.3%となり、前年同期の約9.7%から改善しています。
一方、現在は非公開化を目的としたTOBが進行しているため、通常時のPERレンジを使った理論株価よりも、TOB価格1,650円と市場価格の乖離を確認する方が実務的です。
ポジティブ要因
営業利益が売上以上に伸びる
営業利益は13.64億円で前年比+14.1%。売上高の+7.9%を上回る伸びとなりました。
営業利益率も約10.3%へ改善しており、本業の採算改善が確認できます。
通期計画に対する高い進捗
営業利益の通期計画16億円に対する進捗率は85.2%、経常利益は86.5%です。
単純進捗だけで通期上振れを断定することはできませんが、第3四半期までの利益進捗は比較的高い水準です。
財務基盤
自己資本比率は71.0%、純資産は86.87億円です。
財務面の安定性は確認できますが、現在の株価形成では財務指標以上にTOB条件が重要になっています。
リスク要因
TOB成立・非公開化が最大の変数
SK-03による公開買付けは、CEHD株式の非公開化を目的としています。
買付期間は2026年8月6日から9月17日まで、買付価格は普通株式1株につき1,650円です。
そのため、通常の決算後とは異なり、株価は業績よりもTOB価格・成立可能性・その後のスクイーズアウト手続きなどの影響を強く受けます。
EPSは前年同期比で低下
純利益は+4.6%となった一方、EPSは41.14円と前年同期42.37円を下回っています。
営業利益の増加だけでなく、1株当たり利益がどう推移しているかも確認する必要があります。
キャッシュ・フローは今回の四半期開示だけでは判断しにくい
第3四半期決算短信ではキャッシュ・フロー計算書が開示されていないため、今回の利益増加がキャッシュ創出力の改善まで伴っているかは、この資料単独では判断できません。
業界動向との関連
CEHDの主力は電子カルテを中心とする医療情報システムです。
このため、原材料価格や原油価格よりも、
- 医療DX
- 電子カルテ導入・更新需要
- クラウド化
- 医療機関のIT投資
- システム開発・保守人材の確保
などの方が事業との関連性は高いと考えられます。
ただし現在はTOBによる非公開化手続きが進行しているため、短期的な株価材料としては業界テーマよりTOBの進捗が優先されます。
株価への示唆
通常の決算であれば、増収増益と営業利益率改善は株価にプラス材料となり得ます。
しかし今回は、SK-03による1株1,650円のTOBが進行しています。
そのため、市場価格は、
業績評価 よりも、
TOB価格1,650円 × TOB成立確率 × 非公開化までの時間
の影響を受けやすい局面です。
PERやROICから通常の理論株価を算定する優先度は低下しています。
今期の総括
今期は売上高132.92億円(+7.9%)、営業利益13.64億円(+14.1%)、親会社株主に帰属する四半期純利益6.85億円(+4.6%)となりました。
特に、営業利益の伸びが売上高を上回り、営業利益率が改善している点は評価できます。
一方、現在の投資判断では決算だけを見るのは不十分です。
業績は堅調、しかし株価形成の主役はTOB
というのが今回のポイントです。
来期見通し
通期会社予想は、売上高160億円、営業利益16億円、経常利益16億円、純利益8.70億円、EPS52.21円です。
第3四半期時点の進捗率は、営業利益85.2%、経常利益86.5%となっています。
ただし、TOBが成立して非公開化が進めば、通常の上場会社として「来期業績とPERから株価を評価する」という考え方の重要性は大きく低下します。
総合判断
総合判断は中立。
業績面ではややポジティブです。増収増益で、営業利益率も改善し、通期営業利益計画に対する進捗率は85.2%まで進んでいます。
一方、株価面ではTOB条件が最優先です。
現在は1株1,650円での公開買付けと非公開化が進められているため、営業利益率、PER、ROICだけで通常の決算銘柄として評価する局面ではありません。
投資家が今後確認すべきなのは、
① TOBの成立状況 ② 1,650円と市場価格の乖離 ③ 公開買付期間終了後の非公開化手続き
です。
訂正開示の反映
CEHDは2026-08-18に「(訂正)「2026年9月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」の一部訂正について」を開示したため、この記事は訂正後の内容を反映しています。
訂正理由は、2026 年9月期第3四半期決算短信の添付資料に記載の「重要な後発事象の注記」(SK-03 株式会社による当 社株式に対する公開買付けについて)「2.買付け等の概要」において、買付予定数の下限及び株券等所有割 合等の記載の一部に誤りがあることが判明しましたので、提出済の決算短信を訂正させていただくものであり ます。なお、今回の訂正による四半期連結財務諸表への影響はございません。
| 訂正箇所 | 訂正前 | 訂正後 |
|---|---|---|
| (重要な後発事象の注記) | (SK-03 株式会社による当社株式に対する公開買付けについて) (中略) 2.買付け等の概要公開買付けの目的非公開化 2026 年8月6日(木曜日)から 2026 年9月買付け等の期間 | (SK-03 株式会社による当社株式に対する公開買付けについて) (中略) 2.買付け等の概要公開買付けの目的非公開化 2026 年8月6日(木曜日)から 2026 年9月買付け等の期間 |
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信および訂正開示を基に作成しています。
- 「2026年9月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」、CEホールディングス、開示日: 2026-08-05
- 「(訂正)『2026年9月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)』の一部訂正について」、CEホールディングス、開示日: 2026-08-18
- 「(訂正)「2026年9月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」の一部訂正について」、CEHD、開示日: 2026-08-18