決算サマリー

項目当期実績前期実績増減率来期会社計画
売上高419億円405億円+3.4%420億円
営業利益29億円30億円-2.7%31億円
純利益37億円22億円+66.5%21億円
EPS112.52円67.57円+66.5%62.79円

増収だったが営業利益は減益で、純利益の増加だけを本業改善と見るのは適切ではない。

定量評価

EPS成長率は66.5%増、ROEは8.5%、自己資本比率は70.1%である。営業CFは40億円の黒字、現金及び現金同等物は79億円だった。2026年5月12日観測の株価2,881円に対し、来期予想EPSでみたPERは約45.9倍である。

ポジティブ要因

売上増加

売上高は3.4%増となり、検査関連需要は一定の底堅さを示した。

財務安全性

自己資本比率は70.1%で、財務基盤は高い水準にある。

来期営業増益

会社は来期営業利益を30.7億円、5.2%増と見込む。

リスク要因

営業減益

増収でも営業利益は2.7%減で、コストや製品構成の影響がうかがえる。

純利益の反動

来期純利益は44.2%減を計画しており、今期純利益を基準にした評価は注意が必要である。

高PER

来期予想EPSベースのPERは高く、市場期待に届かない場合は評価が下がる可能性がある。

財務安全性

総資産は627億円、純資産は440億円、自己資本比率は70.1%で高い。営業CFは40億円の黒字、投資CFはマイナス34億円で、設備投資後の資金繰りにも大きな不安は見えにくい。

業界動向との関連

臨床検査薬・検査機器は医療需要に支えられる一方、感染症需要の変動や価格競争の影響を受ける。安定需要はあるが、短期利益は製品構成で変動する可能性がある。

株価への示唆

株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。

シナリオ想定PER予想EPS理論株価
弱気35倍62.79円2,198円
中立45倍62.79円2,826円
強気55倍62.79円3,453円

現在株価は中立シナリオ付近である。営業利益が計画以上に回復する場合は上振れ余地があるが、純利益減少が意識される場合は下振れる可能性がある。

今期の総括

2026年3月期は増収ながら営業減益だった。財務は堅いが、利益の質を見るうえでは純利益より営業利益の回復が重要である。

来期見通し

2027年3月期は売上高420億円、営業利益31億円、純利益21億円を計画する。売上はほぼ横ばいで、営業利益の小幅回復が焦点となる。

総合判断

総合判断は中立である。財務安全性は高いが、営業利益の伸びは限定的で、株価には高めの期待が含まれる。次回は営業利益率の改善を確認したい。

出典

本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。

  • 栄研化学株式会社「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」、2026年5月12日開示