決算サマリー
| 項目 | 2024年10月期実績 | 前期実績 | 増減率 | 2025年10月期会社予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 14.12億円 | 非開示 | 算定不可 | 21.21億円 | 該当なし |
| 営業利益 | 1.00億円 | 非開示 | 算定不可 | 3.31億円 | 該当なし |
| 経常利益 | 0.96億円 | 非開示 | 算定不可 | 3.28億円 | 該当なし |
| 当期純利益 | 0.65億円 | 非開示 | 算定不可 | 2.37億円 | 該当なし |
| EPS | 16.37円 | 非開示 | 算定不可 | 59.44円 | 該当なし |
2024年10月期実績は2025年12月1日の上場時開示で確認した。資料内に2023年10月期の比較数値はなく、前年比は算定していない。会社予想欄は翌期計画であり、通期実績に対する進捗率は該当しない。
セグメント
BRANUは建設DXプラットフォーム事業の単一セグメントである。2024年10月期の全社売上高は14.12億円、営業利益は1.00億円。上場時開示は「CAREECON」と「CAREECON Plus」を主要サービスとして説明しているが、2024年10月期実績のサービス別売上高・営業利益は掲載していない。開示のない内訳は推計せず、全社数値で評価する。
財務安全性
2024年10月末の総資産は9.01億円、純資産は1.72億円、自己資本比率は19.1%である。流動資産8.62億円に対し流動負債2.65億円で、流動比率は324.6%。現預金7.16億円は長短借入金4.93億円を2.23億円上回るため、手元流動性は確保していた。ただし自己資本の薄さは残り、損失発生時の耐久力は高くない。営業キャッシュ・フローは本資料から確認できない。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | 算定不可 | 前期EPSは非開示 | 株式分割調整後EPSは16.37円 |
| 営業利益率 | 7.1% | 売上高14.12億円 | 黒字だが、翌期の利益拡大計画には大幅な改善が必要 |
| ROIC | 開示なし | 投下資本の詳細不足 | 上場時開示だけでの推計は行わない |
| PER推移 | 市場データなし | 上場前の実績 | 2024年10月期末時点では市場評価レンジを設定できない |
売上高に対する営業利益率は7.1%、経常利益率は6.8%、純利益率は4.6%である。黒字基盤は確認できるが、自己資本比率19.1%を踏まえると、利益の積み上げによる資本増強も必要だった。
ポジティブ要因
通期黒字を確保
営業利益1.00億円、経常利益0.96億円、当期純利益0.65億円を計上した。建設DXプラットフォーム事業で、上場前の通期段階から本業黒字を確保している。
現預金が借入金を上回る
期末現預金は7.16億円、長短借入金は4.93億円で、差額は2.23億円の現金超過だった。自己資本比率は低いが、短期の資金繰りを見るうえでは支えとなる。
翌期に高い成長計画
2025年10月期会社予想は売上高21.21億円、営業利益3.31億円で、2024年10月期比50.2%増収、231.3%営業増益を見込んだ。計画どおりなら営業利益率は7.1%から15.6%へ上昇する。
リスク要因
自己資本が薄い
純資産1.72億円、自己資本比率19.1%にとどまる。現預金は借入金を上回るものの、採用・開発投資が先行して損失が出る場合、財務余力が縮みやすい構造だった。
前期比較ができない
2023年10月期の売上高・利益・EPSは指定資料に掲載されていない。2024年10月期の成長率や利益改善の継続性は、この開示だけでは検証できない。
利益とキャッシュの連動が不明
営業キャッシュ・フローは確認できず、会計上の黒字がどの程度現金へ転換されたかは不明である。売掛金や契約負債の動きと合わせ、後続の有価証券報告書で補う必要がある。
業界動向との関連
建設業界の人手不足、時間外労働規制、業務の属人化はDX導入の需要要因となる。一方、資材価格の高止まりで建設会社の利益が圧迫されれば、IT投資の意思決定が遅れる可能性もある。CAREECONの新規顧客獲得と、CAREECON Plusの継続契約・単価上昇を両立できるかが事業面の焦点となる。
株価への示唆
2024年10月期は上場前であり、市場PERや株価レンジを用いた評価はできない。後から見ると、営業黒字と現金超過は上場時の基礎材料だったが、自己資本比率19.1%と営業キャッシュ・フローの不透明さは割り引き要因となる。上場後の評価には、翌期の大幅増益計画が実績で裏付けられることが必要である。
今期の総括
2024年10月期は売上高14.12億円、営業利益1.00億円、当期純利益0.65億円で着地した。営業利益率7.1%の黒字を確保し、現預金も借入金を上回った。一方、自己資本比率は19.1%と低く、成長投資を進めながら資本を厚くする課題が残った。
来期見通し
2025年10月期会社予想は売上高21.21億円、営業利益3.31億円、経常利益3.28億円、当期純利益2.37億円、EPS59.44円である。CAREECONは売上高12.95億円、CAREECON Plusは8.25億円を見込む。営業人員の増強、顧客獲得、プロダクト機能開発、契約更新時の単価上昇が前提であり、採用費と開発費を吸収できるかが達成条件となる。
総合判断
総合判断は中立である。営業黒字と現金超過は確認できるが、自己資本比率19.1%と前期・キャッシュ・フロー情報の不足は無視できない。翌期に計画した50.2%増収と231.3%営業増益が実績へつながれば評価材料になるが、この時点では達成過程の確認が先である。
出典
- BRANU「東京証券取引所グロース市場への上場に伴う当社決算情報等のお知らせ」(2025年12月1日)
- 同資料別添「2025年10月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)」に掲載された2024年10月期実績・財政状態(2025年12月1日)