決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 98.54億円 | 101.55億円 | -3% | 450億円 | 21.9% |
| 営業利益 | 7.35億円 | 8.78億円 | -16.3% | 54.50億円 | 13.5% |
| 経常利益 | 7.81億円 | 9.03億円 | -13.6% | 56.50億円 | 13.8% |
| 純利益 | 4.67億円 | 6.21億円 | -24.8% | 36億円 | 13.0% |
| EPS | 36.65円 | 48.76円 | -24.8% | 282.25円 | 13.0% |
会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。
セグメント
同社グループは情報サービスの単一セグメントであり、事業別・サービス別の売上高と利益は開示していない。当四半期はソフトウェアライセンスや情報機器などの商材販売案件が減少し、全社売上高は98.54億円、営業利益は7.35億円となった。
財務安全性
財務安全性では、総資産301.99億円、純資産237.75億円、自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率73.1%を確認します。キャッシュ・フローは営業CF非開示、投資CF非開示、財務CF非開示、現金及び現金同等物の期末残高非開示です。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | -24.8% | 当期EPSと前年同期EPS | EPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。 |
| ROE | 非開示 | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は7.5%、総資産経常利益率は非開示です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。
ポジティブ要因
情報セキュリティ・AIへの取り組み
情報セキュリティや生成AI分野の新製品・新事業開発に加え、システム開発・運用・監視の自動化と技術者育成を進めた。短期の利益寄与より、案件化の進展を確認したい。
財務基盤
自己資本比率は73.1%、純資産は237.75億円で、財務余力は厚い。売掛金・契約資産の減少により総資産は前期末から20.35億円減少した。
リスク要因
利益率とキャッシュのずれ
営業キャッシュ・フローは非開示です。利益よりキャッシュです。売掛金、在庫、仕入れ条件で資金が外に出る決算では、会計上の利益だけでは安心材料になりません。
商材販売案件と販管費
ソフトウェアライセンス・情報機器の販売案件減少と販管費増加が減益要因となった。通期営業利益54.50億円の達成には、開発・運用案件を含む売上構成と採算の改善が必要になる。
市場評価の変動可能性
決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。
業界動向との関連
企業の情報セキュリティ、生成AI、システム運用高度化への需要は継続している。一方、案件の検収時期やライセンス・機器販売の構成により、四半期業績は変動しやすい。
株価への示唆
通期予想据え置きは一定の安心材料だが、第1四半期の営業利益進捗率は13.5%にとどまる。次四半期以降の案件検収と営業利益率回復が確認できるまでは慎重な評価になりやすい。
今期の総括
今期は売上高98.54億円(-3%)、営業利益7.35億円(-16.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益4.67億円(-24.8%)という内容でした。ここで見たいのは、きれいな増収コメントではなく営業利益の質です。営業利益と純利益の方向が異なる場合は、特別損益や税効果を分けて読みます。本業の収益力とは異なる要因が混じると、株価の評価は長続きしません。
来期見通し
来期または通期見通しでは、売上高450億円、営業利益54.50億円、経常利益56.50億円、純利益36億円、EPS282.25円が示されています。会社予想は前提です。増収計画より、営業利益率と営業CFがその計画に届く形になっているかを次の開示で確認します。
総合判断
総合判断は中立。自己資本比率73.1%の財務基盤は強いが、商材販売案件の減少と販管費増加による減益を埋めるには、案件構成と利益率の回復が必要である。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2027年3月期 第1四半期決算短信[日本基準](連結)」、菱友システム、開示日: 2026-07-31