決算サマリー

項目当期実績前期実績増減率来期会社計画
売上高484億円444億円+8.9%530億円
営業利益52億円48億円+8.1%56億円
純利益39億円34億円+13.0%39億円
EPS82.11円72.86円+12.7%82.75円

売上増加と同程度に営業利益が伸び、営業利益率は前期と同じ10.7%だった。

定量評価

EPS成長率は12.7%増、ROEは17.5%、自己資本比率は74.4%である。営業CFは27億円の黒字、現金及び現金同等物は132億円だった。2026年5月12日観測の株価982円に対し、来期予想EPSでみたPERは約11.9倍である。

ポジティブ要因

安定した利益率

売上高営業利益率は10.7%を維持し、成長と採算のバランスが取れている。

高ROE

ROEは17.5%で、資本効率は高い水準にある。

財務の厚み

自己資本比率は74.4%で、財務安全性は高い。

リスク要因

人件費上昇

ITサービスは人材確保競争が強く、賃上げや採用費が利益率を圧迫する可能性がある。

受託案件の採算

大型案件の遅延や追加コストが発生する場合、営業利益率が低下する可能性がある。

成長鈍化

来期純利益は0.9%増にとどまる計画で、EPS成長は限定的である。

財務安全性

総資産は315億円、純資産は234億円、自己資本比率は74.4%で高い。営業CFは27億円の黒字だが、投資CFはマイナス32億円で、投資回収の進捗も確認したい。

業界動向との関連

ITサービス需要はDX投資に支えられる一方、人材不足と単価競争の影響を受ける。受注拡大が採算を伴う場合は利益成長が続く可能性があるが、確定ではない。

株価への示唆

株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。

シナリオ想定PER予想EPS理論株価
弱気10倍82.75円828円
中立12倍82.75円993円
強気14倍82.75円1,159円

現在株価は中立シナリオに近い。営業利益率10%台を維持できる場合は評価維持の可能性がある一方、採算低下時は下振れリスクがある。

今期の総括

2026年3月期は増収増益で、ROEと自己資本比率の両面が良好だった。課題は成長率を保ちながら投資と人材コストを吸収できるかである。

来期見通し

2027年3月期は売上高530億円、営業利益56億円、純利益39億円を計画する。売上は9.6%増だが、純利益は0.9%増にとどまる。

総合判断

総合判断は中立である。財務・ROEは強いが、来期EPS成長は小さい。次回決算では売上成長が営業利益率を維持しているかを確認したい。

出典

本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。

  • TDCソフト株式会社「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」、2026年5月12日開示