決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 94.61億円 | 91.19億円 | +3.8% | 194.54億円 | 48.6% |
| 営業利益 | 3.22億円 | 3.29億円 | -2.4% | 7.98億円 | 40.4% |
| 経常利益 | 3.17億円 | 3.27億円 | -2.9% | 8.04億円 | 39.4% |
| 純利益 | 1.87億円 | 1.75億円 | +6.7% | 4.46億円 | 41.9% |
| EPS | 22.72円 | 21.46円 | +5.9% | 54.09円 | 42.0% |
会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。
セグメント
決算短信では、個別の教育サービスや校舎部門ごとの売上高・営業利益は開示されていません。早稲田アカデミーは進学塾運営を中心とするため、当期は全社売上高、営業利益率、塾生数や校舎数に関する説明を合わせて評価します。開示のないサービス別利益は推計していません。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | +5.9% | 当期EPSと前年同期EPS | EPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。 |
| ROE | 非開示 | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は3.4%、総資産経常利益率は非開示です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。
ポジティブ要因
営業利益の変化
営業利益は3.22億円、前年比は-2.4%です。増益そのものより、営業利益率3.4%が次の四半期でも保てるかが見られます。
売上規模の確認
売上高は94.61億円、前年比は+3.8%です。売上だけで評価する局面ではなく、営業利益と営業CFにどう落ちるかを合わせて見ます。
財務基盤
自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率は51.7%、純資産は60.05億円です。資本の厚みは確認できますが、校舎ごとの採算や新規開校に伴う資金負担とは分けて評価します。
リスク要因
利益率とキャッシュのずれ
営業キャッシュ・フローは非開示です。利益よりキャッシュです。授業料の前受金や校舎の開設・改装投資で現金収支は動くため、会計利益と営業キャッシュ・フローを合わせて確認します。
生徒数・校舎コストの変動
次期または通期予想は売上高194.54億円、営業利益7.98億円です。計画を見る時は、売上前提よりも営業利益率の前提を先に疑います。生徒数、授業単価、講師人件費、校舎賃料、新規開校の立ち上がりが計画から外れると、営業利益率に影響します。
市場評価の変動可能性
決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。生徒数の伸び、営業利益率、営業キャッシュ・フローが同じ方向にそろうかが、継続的な評価の条件になります。
財務安全性
財務安全性では、総資産116.24億円、純資産60.05億円、自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率51.7%を確認します。キャッシュ・フローは営業CF非開示、投資CF非開示、財務CF非開示、現金及び現金同等物の期末残高非開示です。
業界動向との関連
学習塾業界では少子化が長期的な制約となる一方、難関校受験需要、ブランド力、生徒単価、校舎網の稼働率が業績を左右します。同社では塾生数の伸びが営業利益と営業キャッシュ・フローに結び付いているかが確認点です。
株価への示唆
中立評価でも、見る場所ははっきりしています。売上ではなく営業利益率、営業利益より営業CF。この順番で数字がそろうまでは、市場は様子見になりやすいです。補足市場データ未取得のため、理論株価の算定は保留します。
今期の総括
今期は売上高94.61億円(+3.8%)、営業利益3.22億円(-2.4%)、親会社株主に帰属する当期純利益1.87億円(+6.7%)という内容でした。ここで見たいのは、きれいな増収コメントではなく営業利益の質です。営業利益と純利益の方向が異なる場合は、特別損益や税効果を分けて読みます。本業の収益力とは異なる要因が混じると、株価の評価は長続きしません。
来期見通し
来期または通期見通しでは、売上高194.54億円、営業利益7.98億円、経常利益8.04億円、純利益4.46億円、EPS54.09円が示されています。会社予想は前提です。増収計画より、営業利益率と営業CFがその計画に届く形になっているかを次の開示で確認します。
総合判断
総合判断は中立。判断の根拠は、売上高94.61億円、営業利益3.22億円、純利益1.87億円という決算短信上の主要数値と、確認できる財務指標のバランスです。次回は営業利益率、営業CF、EPS、ROIC、PERを同じ方向で確認したいところです。数字がそろうまでは、市場はまだ少し距離を置きます。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「平成27年3月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」、株式会社早稲田アカデミー、開示日: 2014-10-28