決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 383.22億円 | 356.45億円 | +7.5% | 806億円 | 47.5% |
| EBITDA | 90.45億円 | 87.68億円 | +3.2% | 212億円 | 42.7% |
| 営業利益 | 73.79億円 | 71.08億円 | +3.8% | 175億円 | 42.2% |
| 純利益 | 51.65億円 | 45.71億円 | +13% | 118億円 | 43.8% |
| EPS | 58.24円 | 51.58円 | +12.9% | 133.05円 | 43.8% |
会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。
セグメント
フューチャーは、ITコンサルティング&サービス事業とビジネスイノベーション事業を報告セグメントとして開示している。2026年12月期中間期の外部顧客向け売上高は、ITコンサルティング&サービス事業が346.53億円(前年同期比9.2%増)、ビジネスイノベーション事業が35.32億円(同6.9%減)、その他が1.31億円(同26.0%増)だった。
| セグメント | 外部売上高 | 構成比 | セグメント利益 | 前年同期比・見方 |
|---|---|---|---|---|
| ITコンサルティング&サービス事業 | 346.53億円 | 90.4% | 75.80億円 | 売上高は前年同期比9.2%増、セグメント利益は同4.3%増。次世代バンキングシステム、医療DX、小売・食品卸・金融向け案件が進捗した。 |
| ビジネスイノベーション事業 | 35.32億円 | 9.2% | 0.67億円 | 売上高は前年同期比6.9%減ながら、前年同期の0.67億円の損失から黒字転換。YOCABITOの粗利率改善や固定費削減が効いた。 |
| その他 | 1.31億円 | 0.3% | 0.33億円 | ハンドボールチーム運営、有価証券投資・保有・運用事業など。売上規模は小さいが、前年同期の損失から黒字となった。 |
セグメント利益の合計は76.81億円で、調整額301百万円を控除した中間連結営業利益は73.79億円である。全社売上高383.22億円には調整額5百万円が含まれるため、外部売上高の構成比は概算として見る。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | +12.9% | 当期EPSと前年同期EPS | EPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。 |
| ROE | 非開示 | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は19.3%、EBITDAマージンは23.6%である。EBITDAと営業利益を分けて見ると、減価償却費やのれん償却を除いた稼ぐ力と、会計上の営業利益の伸びを混同しにくい。
ポジティブ要因
営業利益の変化
営業利益は73.79億円、前年比は+3.8%です。増益そのものより、営業利益率19.3%が次の四半期でも保てるかが見られます。
売上規模の確認
売上高は383.22億円、前年比は+7.5%です。売上だけで評価する局面ではなく、営業利益と営業CFにどう落ちるかを合わせて見ます。
財務基盤
自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率は68.0%、純資産は664.37億円です。資本の厚みは確認できますが、案件ごとの採算や運転資金の振れとは分けて評価します。
リスク要因
利益率とキャッシュのずれ
営業キャッシュ・フローは84.73億円のプラスで、前年同期の68.61億円から増加した。利益よりキャッシュです。売掛金、契約資産、法人税支払いの動きを見ると、会計上の利益だけでなく資金回収の質も確認できる。
販売数量・コスト前提の変動
通期予想は売上高806億円、EBITDA212億円、営業利益175億円です。計画を見る時は、売上前提よりも営業利益率の前提を先に疑います。大型案件の進捗、採用費、グループ会社の採算が崩れると、利益の伸びは鈍りやすい。
市場評価の変動可能性
決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。
財務安全性
財務安全性では、総資産977.02億円、純資産664.37億円、自己資本比率68.0%を確認します。営業CFは84.73億円のプラス、投資CFはマイナス1.94億円、財務CFはマイナス35.19億円で、現金及び現金同等物は前期末比35.61億円増加した。自己資本は厚いが、配当方針の変更が出ているため、還元余力は利益だけでなく資金配分と合わせて見る。
業界動向との関連
業界比較では、同業他社の同時期決算や市場統計も必要です。ただ、この段階では業界ストーリーを広げすぎない方がよいです。決算短信でまず見るべきは、売上が営業利益に落ちているか、営業CFが伴っているかです。
株価への示唆
中立評価でも、見る場所ははっきりしています。売上ではなく営業利益率、営業利益より営業CF。この順番で数字がそろうまでは、市場は様子見になりやすいです。補足市場データ未取得のため、理論株価の算定は保留します。
今期の総括
今期は売上高383.22億円(+7.5%)、EBITDA90.45億円(+3.2%)、営業利益73.79億円(+3.8%)、純利益51.65億円(+13.0%)という内容でした。ここで見たいのは、きれいな増収コメントではなく営業利益の質です。ITコンサルティング&サービスが全体を支え、ビジネスイノベーションは黒字転換したが、期末配当予想を無配へ修正した点は市場が理由を確認しにいく材料です。
来期見通し
通期見通しでは、売上高806億円、EBITDA212億円、営業利益175億円、純利益118億円、EPS133.05円が示されています。会社予想は前提です。配当は中間実績24.00円、期末予想0.00円、年間予想24.00円に修正されました。増収計画より、営業利益率と営業CFがその計画に届く形になっているかを次の開示で確認します。
総合判断
総合判断は中立。判断の根拠は、売上高383.22億円、営業利益73.79億円、純利益51.65億円、営業CF84.73億円という主要数値と、期末配当予想の無配修正を同時に見る必要があるためです。次回はITコンサルティング&サービスの利益率、ビジネスイノベーションの黒字定着、営業CF、配当方針を同じ方向で確認したいところです。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2026年12月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)」、フューチャー、開示日: 2026-07-29