COTA 4923 2027年3月期第1四半期決算 売上高16.64億円(+4.2%) 営業利益: 0.09億円 売上高: 16.64億円 リスク: 原材料・エネルギー価格 人件費・労務費 kabutrack.com

決算サマリー

項目当期実績前年同期増減率会社計画進捗率
売上高16.64億円15.97億円+4.2%101.30億円16.4%
営業利益0.09億円-0.49億円黒字転換18.30億円0.5%
経常利益0.61億円-0.37億円黒字転換19.31億円3.2%
純利益0.37億円-0.33億円黒字転換12.93億円2.9%
EPS1.28円-1.16円黒字転換44.38円2.9%

会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。

セグメント

COTAは美容室向けの頭髪用化粧品・医薬部外品の製造販売を行う単一セグメント企業で、セグメント別損益は開示していない。当第1四半期の売上高の内訳は、トイレタリー12.32億円(構成比70.5%)、整髪料3.53億円(20.3%)、カラー剤0.44億円(2.5%)、育毛剤0.79億円(4.6%)、パーマ剤0.19億円(1.1%)、その他0.17億円(1.0%)だった。売上高控除0.83億円を差し引いた売上高は16.64億円となる。

主力の「コタ アイ ケア」を中心とするトイレタリーが前年同期比7.2%増と伸び、全体をけん引した。一方、原材料費の上昇で売上原価は増加。ランサムウェア感染によるシステム障害の影響で株主優待品の発送時期と費用計上が第2四半期以降となり、販売費及び一般管理費は前年同期を下回った。事業別の営業利益は開示されていないため、全社営業利益0.09億円で確認する。

システム障害に関する会社開示

COTA公式の「直近の事業報告」によると、2026年3月27日にランサムウェア感染によるシステム障害が発生した。感染直後に社内システムの切り離しとネットワークの遮断を実施し、研究開発、生産、受注、出荷、営業活動は人員対応などで継続した。一方、決算数値の確定や会計監査人の手続きに遅れが生じ、2026年3月期決算の発表に時間を要した。個人情報の漏えいなどは、同ページの説明時点で確認されていない。

復旧状況について、COTAは同ページでシステム障害からの復旧完了を説明しており、外部専門家によるフォレンジック調査の結果を踏まえて再発防止策を策定したとしている。第1四半期決算では、この障害の影響で株主優待品の発送時期と関連費用の計上が第2四半期以降となった点も開示されている。

財務安全性

財務安全性では、総資産142.53億円、純資産115.56億円、自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率81.1%を確認します。キャッシュ・フローは営業CF非開示、投資CF非開示、財務CF非開示、現金及び現金同等物の期末残高非開示です。

定量評価

指標直近実績比較対象見方
EPS成長率黒字転換当期EPSと前年同期EPSEPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。
ROE非開示決算短信の収益性指標自己資本に対する利益効率を確認する材料です。
ROIC直接記載なし営業利益・総資産など投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。
PER推移市場データ未反映過去レンジとの比較は未実施株価評価では別途市場データの確認が必要です。

営業利益率は0.5%、総資産経常利益率は非開示です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。

ポジティブ要因

営業増益

営業利益は0.09億円で、前年同期比黒字転換です。増益幅に加え、営業利益率0.5%を次の四半期でも保てるかが見られます。

売上規模の確認

売上高は16.64億円、前年比は+4.2%です。売上だけで評価する局面ではなく、営業利益と営業CFにどう落ちるかを合わせて見ます。

財務基盤

自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率は81.1%、純資産は115.56億円です。資本の厚みは確認できますが、案件ごとの採算や運転資金の振れとは分けて評価します。

リスク要因

利益率とキャッシュのずれ

営業キャッシュ・フローは非開示です。利益よりキャッシュです。売掛金、在庫、仕入れ条件で資金が外に出る決算では、会計上の利益だけでは安心材料になりません。

販売数量・コスト前提の変動

次期または通期予想は売上高101.30億円、営業利益18.30億円です。計画を見る時は、売上前提よりも営業利益率の前提を先に疑います。販売数量、為替、原材料費、人件費、案件進捗のどれかが崩れると、利益の薄い会社ほどすぐ数字に出ます。

市場評価の変動可能性

決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。

業界動向との関連

業界比較では、同業他社の同時期決算や市場統計も必要です。ただ、この段階では業界ストーリーを広げすぎない方がよいです。決算短信でまず見るべきは、売上が営業利益に落ちているか、営業CFが伴っているかです。

株価への示唆

中立評価でも、見る場所ははっきりしています。売上ではなく営業利益率、営業利益より営業CF。この順番で数字がそろうまでは、市場は様子見になりやすいです。補足市場データ未取得のため、理論株価の算定は保留します。

今期の総括

今期は売上高16.64億円(+4.2%)、営業利益0.09億円、親会社株主に帰属する当期純利益0.37億円という内容でした。ここで見たいのは、きれいな増収コメントではなく営業利益の質です。営業利益と純利益の方向が異なる場合は、特別損益や税効果を分けて読みます。本業の収益力とは異なる要因が混じると、株価の評価は長続きしません。

来期見通し

来期または通期見通しでは、売上高101.30億円、営業利益18.30億円、経常利益19.31億円、純利益12.93億円、EPS44.38円が示されています。会社予想は前提です。増収計画より、営業利益率と営業CFがその計画に届く形になっているかを次の開示で確認します。

総合判断

総合判断は中立。判断の根拠は、売上高16.64億円、営業利益0.09億円、純利益0.37億円という決算短信上の主要数値と、確認できる財務指標のバランスです。次回は営業利益率、営業CF、EPS、ROIC、PERを同じ方向で確認したいところです。数字がそろうまでは、市場はまだ少し距離を置きます。

出典

本記事は、対象企業が開示した決算短信と、COTA公式の事業報告を基に作成しています。