サンケイ化学(4995)2026年11月期第3四半期 売上高は55億6,800万円で11.8%増、営業利益は3億3,000万円で10.5%減。用途別売上では殺虫剤と殺虫殺菌剤が増加。 2026年11月期 第3四半期累計 サンケイ化学(4995) 売上高 55億6,800万円|前年同期比 11.8%増 営業利益 3億3,000万円|10.5%減 殺虫剤の用途別売上 30億7,100万円|16.2%増 増収でも粗利益は前年同期を下回る kabutrack.com

決算サマリー

項目2026年11月期3Q累計2025年11月期3Q累計前年同期比
売上高5,568百万円4,978百万円11.8%増
営業利益330百万円369百万円10.5%減
経常利益361百万円439百万円17.8%減
親会社株主に帰属する四半期純利益255百万円279百万円8.8%減
EPS284.84円312.32円8.8%減

セグメント

報告セグメントは農薬の製造販売と関連防除作業の単一セグメントです。会社は製品用途別売上を開示していますが、用途別利益は示していません。

用途別区分3Q累計売上高前年同期の増減額前年同期比
殺虫剤3,071百万円428百万円増16.2%増
殺菌剤525百万円22百万円増4.5%増
殺虫殺菌剤422百万円148百万円増54.2%増
除草剤536百万円77百万円増17.0%増
その他517百万円71百万円減12.1%減
農薬以外493百万円15百万円減3.1%減

園芸用の殺虫剤・殺菌剤・除草剤、水稲用の殺虫殺菌剤が増加しました。一方、「その他」と農薬以外は減収です。用途別売上の表示額合計と連結売上高には4百万円の差があります。各区分と連結値が百万円未満切り捨てで開示されているためで、用途別利益は分からず、売上構成だけで採算の良し悪しは判断できません。

財務安全性

8月末の総資産は82億4,616万円、純資産は37億1,016万円、自己資本比率は43.3%でした。2025年11月末から電子記録債権は約5億2,969万円増え、現金及び預金は約1億5,847万円減少しています。長期借入金は約2億1,068万円増加しました。第3四半期のキャッシュ・フロー計算書は作成されておらず、営業活動による資金収支は確認できません。

定量評価

売上総利益は13億9,156万円で、前年同期の13億9,277万円からほぼ横ばいでした。売上高が5億9,000万円近く増えたのに対し、売上原価は約5億9,111万円増加しています。販管費も約3,756万円増え、営業利益は前年同期比3,878万円減りました。営業利益率は前年同期の約7.4%から約5.9%に低下しています。

ポジティブ要因

殺虫剤売上は30億7,100万円で16.2%増、殺虫殺菌剤は4億2,200万円で54.2%増でした。増収には園芸用の殺虫剤・殺菌剤・除草剤、水稲用の殺虫殺菌剤が寄与しています。純資産は利益剰余金の増加などにより、前期末から約2億9,619万円増えました。

リスク要因

売上高が11.8%伸びても粗利益は前年同期をわずかに下回り、販管費の増加も重なって営業減益でした。用途別の増収が利益改善に結びついていません。商品別の採算や原価上昇の内訳は短信から確認できず、次の開示で利益率が戻るかが焦点です。

業界動向との関連

会社は、猛暑や雨不足、局地的な大雨が産地・農作物に影響するなど、農業を取り巻く環境が厳しいと説明しています。農薬需要の見通しを単純化できる状況ではなく、今期は製品用途別の売上実績と利益率を分けて見る必要があります。

株価への示唆

3Q累計の営業利益は3億3,057万円で、通期会社予想1億8,200万円の約181.6%に達しています。それでも会社は2026年11月期予想を変更していません。季節性を含む会社側の見通しは短信だけでは詳しく分からないため、進捗率だけを根拠に上方修正を見込むことはできません。第4四半期の利益と、会社予想の更新有無を確認する局面です。

今期の総括

3Q累計は増収ながら営業・経常・純利益が前年同期を下回りました。製品用途別では園芸用を中心に伸びた区分がある一方、売上原価と販管費の増加で利益率が低下しています。売上の伸びだけでは採算改善を確認できない決算です。

通期見通し

会社は2026年11月期の通期予想を据え置きました。売上高66億800万円(前期比2.5%増)、営業利益1億8,200万円(0.7%増)、経常利益2億8,600万円(1.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2億2,600万円(24.6%増)、EPS252.16円を見込みます。3Q累計の売上高進捗率は約84.3%ですが、利益は営業利益約181.6%、経常利益約126.2%、純利益約112.9%です。いずれも単純計算であり、季節変動を含む着地予想ではありません。

総合判断

投資スタンスは中立です。売上高は伸びたものの、粗利益は横ばい、営業利益率は低下しました。3Q累計利益が通期予想を超えている点だけでなく、会社が予想を据え置いた背景と第4四半期の採算を確認して判断します。

出典

  • サンケイ化学「2026年11月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」(2026年10月8日、決算短信一覧)