決算サマリー

売上高は898,441百万円で前期比0.2%増、営業利益は74,620百万円で同4.0%減、経常利益は75,087百万円で同0.4%減、親会社株主に帰属する当期純利益は25,401百万円で同55.8%減でした。営業利益率は8.3%です。

2027年3月期会社予想は、売上高1,027,000百万円、営業利益76,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益48,000百万円です。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。

定量評価

EPSは2026年3月期実績で227.86円、2027年3月期会社予想で430.10円です。予想EPSは実績比で約88.8%増です。

2026年5月12日観測の株価3,781円を用いると、予想PERは約8.8倍です。ROICは決算短信の開示情報だけでは算定不可です。ROEは3.8%、自己資本比率は46.0%でした。

ポジティブ要因

営業キャッシュ・フローは114,205百万円のプラスで、基礎的な資金創出力は大きいです。来期は売上高14.3%増、純利益89.0%増を見込んでおり、収益回復の計画が示されています。

年間配当は100円、来期予想は120円で、利益回復に合わせて増配を見込んでいます。

リスク要因

今期の純利益は大きく減少しており、最終利益の変動が大きい決算です。本業の収益力とは異なる要因が含まれています。

セメント事業は国内建設需要、海外市況、エネルギー価格、石炭価格、為替の影響を受けます。当該業界は景気循環の影響を強く受けるため、業績は一定ではありません。

財務安全性

総資産1,479,061百万円、純資産712,237百万円、自己資本比率46.0%です。現金及び現金同等物は53,926百万円でした。

設備産業であるため投資負担は大きく、投資キャッシュ・フローは98,645百万円のマイナスです。財務安全性は一定程度ありますが、資本効率の改善が重要です。

業界動向との関連

セメント需要はインフラ投資、建設投資、海外市場の需給に左右されます。国内市場は成熟していますが、価格改定や海外展開、環境対応投資が中長期の収益性に影響します。

株価への示唆

予想PER約8.8倍は、来期の純利益回復を前提に低めに見えます。ただし、景気循環やエネルギーコストの影響が大きいため、低PERだけで判断するのは慎重でありたいところです。

株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。

今期の総括

今期は売上横ばい、営業利益小幅減、純利益大幅減という内容でした。営業キャッシュ・フローは強く、事業基盤は維持されています。

来期見通し

来期は売上高1兆円超と純利益回復を見込んでいます。会社予想は外部環境により変動する可能性がありますが、回復計画の達成度が評価の焦点です。

総合判断

総合判断は中立である。来期回復計画と低めの予想PERは評価材料ですが、景気循環とコスト変動を織り込む必要があります。

訂正開示メモ

2026年5月19日に「2026年3月期決算短信」の一部訂正が開示された。訂正対象はセグメント情報等の「セグメント資産」であり、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益といった主要損益への訂正ではない。

訂正後の2026年3月期セグメント資産は、報告セグメント計1兆2420.48億円、その他2211.84億円、連結合計1兆4790.61億円である。投資家は事業別資産配分を見る際に訂正後数値を使用したい。

出典

会社開示資料「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」。 訂正開示「(訂正・数値データ訂正)『2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)』の一部訂正について」、2026年5月19日。