決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 267.24億円 | 261.49億円 | +2.2% | 920億円 | 29.0% |
| 営業利益 | 51.40億円 | 47.09億円 | +9.2% | 142億円 | 36.2% |
| 経常利益 | 60.82億円 | 52.92億円 | +14.9% | 153億円 | 39.8% |
| 純利益 | 42億円 | 36.74億円 | +14.3% | 102億円 | 41.2% |
| EPS | 59.79円 | 51.93円 | +15.1% | 144.93円 | 41.3% |
会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。
セグメント
| 事業 | 売上高 | 前年同期比 | セグメント利益 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|---|
| コンクリート二次製品関連 | 236.62億円 | +9.5% | 46.97億円 | +15.6% |
| その他 | 30.61億円 | -32.6% | 7.32億円 | -21.3% |
| 全社 | 267.24億円 | +2.2% | 51.40億円 | +9.2% |
主力はパイル需要の増加、大型物件の進捗、施工効率改善がそろい二桁増益でした。その他は震災ごみ受け入れのピークアウトや、ゲイトウェイ・コンピュータ売却で情報部門が縮小。今期から旧「情報関連」を「その他」へ組み替えており、前年も同じ区分へ遡及しています。
財務安全性
財務安全性では、総資産1462.75億円、純資産1081.91億円、自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率72.5%を確認します。キャッシュ・フローは営業CF非開示、投資CF非開示、財務CF非開示、現金及び現金同等物の期末残高非開示です。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | +15.1% | 当期EPSと前年同期EPS | EPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。 |
| ROE | 非開示 | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は19.2%、総資産経常利益率は非開示です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。
ポジティブ要因
営業利益の変化
営業利益は51.40億円、前年比は+9.2%です。増益そのものより、営業利益率19.2%が次の四半期でも保てるかが見られます。
売上規模の確認
売上高は267.24億円、前年比は+2.2%です。売上だけで評価する局面ではなく、営業利益と営業CFにどう落ちるかを合わせて見ます。
財務基盤
自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率は72.5%、純資産は1081.91億円です。資本の厚みは確認できますが、案件ごとの採算や運転資金の振れとは分けて評価します。
リスク要因
利益率とキャッシュのずれ
営業キャッシュ・フローは非開示です。利益よりキャッシュです。売掛金、在庫、仕入れ条件で資金が外に出る決算では、会計上の利益だけでは安心材料になりません。
販売数量・コスト前提の変動
次期または通期予想は売上高920億円、営業利益142億円です。計画を見る時は、売上前提よりも営業利益率の前提を先に疑います。販売数量、為替、原材料費、人件費、案件進捗のどれかが崩れると、利益の薄い会社ほどすぐ数字に出ます。
市場評価の変動可能性
決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。
業界動向との関連
業界比較では、同業他社の同時期決算や市場統計も必要です。ただ、この段階では業界ストーリーを広げすぎない方がよいです。決算短信でまず見るべきは、売上が営業利益に落ちているか、営業CFが伴っているかです。
株価への示唆
中立評価でも、見る場所ははっきりしています。売上ではなく営業利益率、営業利益より営業CF。この順番で数字がそろうまでは、市場は様子見になりやすいです。補足市場データ未取得のため、理論株価の算定は保留します。
今期の総括
今期は売上高267.24億円(+2.2%)、営業利益51.40億円(+9.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益42億円(+14.3%)という内容でした。ここで見たいのは、きれいな増収コメントではなく営業利益の質です。営業利益と純利益の方向が異なる場合は、特別損益や税効果を分けて読みます。本業の収益力とは異なる要因が混じると、株価の評価は長続きしません。
来期見通し
来期または通期見通しでは、売上高920億円、営業利益142億円、経常利益153億円、純利益102億円、EPS144.93円が示されています。会社予想は前提です。増収計画より、営業利益率と営業CFがその計画に届く形になっているかを次の開示で確認します。
総合判断
総合判断はやや強気です。第2四半期累計予想を上方修正し、通期営業利益への進捗も36.2%まで進みました。一方、その他事業は32.6%減収のため、パイル需要の持続性と通期据え置きの余地を次回確認します。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2027年3月期第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」、三谷セキサン、開示日: 2026-08-13