日特殊陶 5334 2027年3月期第1四半期決算 売上高2037.05億円(+19.9%) 営業利益: 417.78億円 売上高: 2037.05億円 リスク: 原材料・エネルギー価格 為替変動 kabutrack.com

決算サマリー

項目当期実績前年同期増減率会社計画進捗率
売上収益2037.05億円1699.27億円+19.9%7900億円25.8%
営業利益417.78億円335.91億円+24.4%1500億円27.9%
税引前四半期利益1422.13億円335.22億円+324.2%1500億円94.8%
親会社帰属利益972.67億円238.58億円+307.7%1050億円92.6%
EPS497.96円120.20円+314.3%267.50円該当なし

EPSの通期予想267.50円は2026年9月末基準の1対2株式分割後の値で、分割前の第1四半期EPSとは単純比較できない。会社開示の分割前換算では通期535円である。

セグメント

セグメント外部収益前年同期セグメント利益前年同期
自動車関連1,640.90億円1,399.51億円407.45億円332.30億円
コンポーネント・ソリューション359.65億円277.47億円14.21億円2.42億円
その他36.48億円22.28億円△3.88億円1.18億円

自動車関連は新車組付け・補修用製品が伸び、コンポーネント・ソリューションは生成AI・先端ロジック半導体向け需要とNiterra Materialsの連結効果が寄与した。

財務安全性

財務安全性では、総資産13285.36億円、純資産8502.72億円、自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率63.7%を確認します。キャッシュ・フローは営業CF6670.79億円、投資CF6614.57億円、財務CF13285.36億円、現金及び現金同等物の期末残高4782.63億円です。

定量評価

指標直近実績比較対象見方
EPS成長率+314.3%当期EPSと前年同期EPSEPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。
ROE非開示決算短信の収益性指標自己資本に対する利益効率を確認する材料です。
ROIC直接記載なし営業利益・総資産など投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。
PER推移市場データ未反映過去レンジとの比較は未実施株価評価では別途市場データの確認が必要です。

営業利益率は20.5%、総資産経常利益率は非開示です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。

ポジティブ要因

本業の営業増益

営業利益は24.4%増の417.78億円。自動車関連が22.6%増益となり、コンポーネント・ソリューションも14.21億円へ拡大した。

半導体関連需要

生成AI関連用途や先端ロジック半導体向けの販売が堅調に推移し、コンポーネント・ソリューションの売上収益は29.4%増加した。

財務基盤

自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率は63.7%、純資産は8502.72億円です。資本の厚みは確認できますが、案件ごとの採算や運転資金の振れとは分けて評価します。

リスク要因

利益率とキャッシュのずれ

営業キャッシュ・フローは6670.79億円です。利益よりキャッシュです。売掛金、在庫、仕入れ条件で資金が外に出る決算では、会計上の利益だけでは安心材料になりません。

投資有価証券評価益の反動

税引前利益の急増は投資有価証券評価益995.27億円の影響が大きい。評価益は市場価格で変動し、本業の営業利益と同じ持続性を前提にできない。

市場評価の変動可能性

決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。

業界動向との関連

業界比較では、同業他社の同時期決算や市場統計も必要です。ただ、この段階では業界ストーリーを広げすぎない方がよいです。決算短信でまず見るべきは、売上が営業利益に落ちているか、営業CFが伴っているかです。

株価への示唆

営業利益の増加は評価材料だが、純利益の大部分を金融収益が押し上げた。株価評価では親会社帰属利益の伸び率より、営業利益417.78億円と事業別採算を中心に見る必要がある。

今期の総括

売上収益2,037.05億円、営業利益417.78億円と本業は増収増益だった。親会社帰属利益972.67億円の急増には投資有価証券評価益が含まれるため、本業と金融要因を分離して評価する決算である。

来期見通し

通期予想は売上収益7,900億円、営業利益1,500億円、税引前利益1,500億円、親会社帰属利益1,050億円。EPS267.50円は1対2株式分割後の予想で、分割前換算は535円である。

総合判断

総合判断は中立。自動車・半導体関連の営業増益は前向きだが、税引前利益と純利益は巨額の投資有価証券評価益を含むため、見かけの進捗率をそのまま評価しない。

出典

本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。

  • 「2027年3月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結)」、日特殊陶、開示日: 2026-07-31