要約

ARアドバンストテクノロジの2026年8月期連結決算は、売上高160億9,500万円(前期比13.7%増)、営業利益11億4,400万円(同38.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益7億7,800万円(同74.9%増)でした。AIを使った開発の生産性向上や高付加価値案件の拡大が、増収と採算改善につながったと会社は説明しています。一方、営業キャッシュフローは3億1,800万円と前期から72.1%減りました。2027年8月期は増収増益を見込むものの、利益の伸びが現金収支にもつながるかが確認点です。


ARアドバンストテクノロジ|2026年8月期 増収増益、営業CFは前期比72.1%減 売上高 160.95億円 +13.7% 営業利益 11.44億円 +38.0% 営業CF 3.18億円 前期比 -72.1% 次期会社計画(2027年8月期) 売上高 181.87億円(+13.0%) 営業利益 12.93億円(+13.0%) 高付加価値案件の受注と、利益から営業CFへの転換を確認 kabutrack.com

連結業績

項目2026年8月期前期比2025年8月期
売上高160億9,500万円+13.7%141億5,200万円
売上総利益50億9,600万円+35.1%37億7,100万円
営業利益11億4,400万円+38.0%8億2,900万円
経常利益11億5,700万円+48.8%7億7,700万円
親会社株主に帰属する当期純利益7億7,800万円+74.9%4億4,500万円
1株当たり当期純利益79.43円—45.36円

売上総利益率は約31.7%と、前期の約26.7%から上昇しました。営業利益率も約5.9%から約7.1%へ改善しています。会社は、AI駆動開発による生産性向上、高付加価値案件の増加、一次請け案件の進展を採算改善の要因に挙げています。連結業績は前期比で増収増益となりました。

会社が説明した事業の動き

同社はクラウド、AI、データ活用を軸に、コンサルティングからシステム開発、インフラまでを一貫して支援しています。2026年8月期は生成AIをコーディング支援やテスト自動化に取り入れ、社内の開発生産性と品質向上を進めました。また、基幹システム刷新やモダナイゼーションなどの大型案件を獲得し、AI関連の高付加価値案件も拡大したとしています。

プロジェクトごとに売上総利益率30%以上を目安とする案件の積み上げや、一次請け化も粗利率上昇に寄与したとの説明です。会社はDXソリューション事業の単一セグメントとして開示しており、事業別の売上高や利益は公表していません。

キャッシュフローと財務

項目2026年8月期2025年8月期
営業キャッシュフロー3億1,800万円11億4,100万円
投資キャッシュフロー△1億6,600万円△1億9,200万円
財務キャッシュフロー△1億200万円△3億7,700万円
現金及び現金同等物29億5,100万円29億200万円
自己資本比率40.7%31.4%

営業CFの減少について会社は、仕入債務の減少額4億3,700万円と法人税等の支払額4億6,100万円などを主因として説明しています。営業CFが純利益を下回る状態となったため、翌期に売掛金・契約資産や仕入債務がどう動くかは、利益の現金化を判断する材料になります。現金残高は前期末から4,900万円増加し、自己資本比率も上昇しました。

2027年8月期の会社計画

項目会社計画前期比
売上高181億8,700万円+13.0%
営業利益12億9,300万円+13.0%
経常利益13億800万円+13.0%
親会社株主に帰属する当期純利益8億6,300万円+10.8%
1株当たり当期純利益87.95円—

会社は、基幹システム刷新などの高付加価値案件と大手顧客向け案件を広げ、AI活用による生産性向上を受注や人材強化に再投資する方針です。計画上の営業利益率は約7.1%で、今期実績とほぼ同水準です。計画達成度を見る際は、受注の拡大だけでなく、採算維持と営業CFの回復も確認したいところです。

見るポイント

  • AI駆動開発の生産性向上が、売上総利益率と営業利益率の改善に続くか。
  • 大型案件の進捗や高付加価値案件の拡大が、会社計画の増収につながるか。
  • 仕入債務や税金支払いの影響が一巡した後、営業CFが利益に近づくか。
  • 採用・育成や研究開発への投資を続けながら、利益率を保てるか。

出典