決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 3378.05億円 | 2786.73億円 | +21.2% | 7000億円 | 48.3% |
| 営業利益 | 213.75億円 | 116.49億円 | +83.5% | 370億円 | 57.8% |
| 経常利益 | 201.59億円 | 97.41億円 | +107% | 350億円 | 57.6% |
| 純利益 | 115.31億円 | 54.71億円 | +110.8% | 200億円 | 57.7% |
| EPS | 187.13円 | 88.91円 | +110.5% | 324.57円 | 57.7% |
対象は2026年4〜9月の連結累計。純利益は親会社の株主・所有者に帰属する中間利益、会社計画は2027年3月期通期予想である。進捗率は単純計算であり、季節性や投資回収の時期を考慮した達成確率ではない。
セグメント
| 事業 | 売上高(百万円) | セグメント利益(百万円) |
|---|---|---|
| アルミナ・化成品、地金 | 128,447 | 13,956 |
| 板、押出製品 | 61,965 | 4,121 |
| 加工製品、関連事業 | 84,065 | -422 |
| 箔、粉末製品 | 63,328 | 5,351 |
外部顧客向け売上高。セグメント利益合計23,006百万円から全社費用1,631百万円を控除して連結営業利益21,375百万円となる。前期比較は電子材料の一部移管を反映した組替後区分。
定量評価
| 指標 | 結果・扱い |
|---|---|
| EPS成長率 | 前年同期比+110.5%。株式分割の比較基準は短信に合わせる |
| ROIC | 本記事では算定しない。投下資本の定義と平均残高の確認が必要 |
| PER推移 | 発表時点の株価と過去比較を検証していないため評価を保留 |
純利益は115.31億円と110.8%増えた。営業利益213.75億円と経常利益201.59億円も増加しており、純利益だけが改善した決算ではない。一方、営業キャッシュ・フロー154.06億円に対して投資支出134.89億円があり、投資後の資金余力も確認したい。
ポジティブ要因
売上高は前年同期比21.2%増、営業利益は83.5%増となり、営業利益率は前年の約4.2%から約6.3%へ上昇した。最大の利益を計上したのはアルミナ・化成品、地金で139.56億円。箔、粉末製品も53.51億円、板、押出製品は41.21億円の利益を計上している。
リスク要因
加工製品、関連事業は売上高840.65億円に対して4.22億円のセグメント損失である。全体の大幅増益をすべての製品分野の回復と読み替えることはできない。製品構成や事業別の採算が異なるため、売上高の大きさと利益貢献を別々に確認する必要がある。
財務安全性
期末の総資産5834億円、純資産2782.62億円、自己資本比率44.2%である。キャッシュ・フローは営業CF154.06億円、投資CF-134.89億円、財務CF110.99億円、現金及び現金同等物の期末残高467.70億円である。
キャッシュ・フローは当期累計、資産・資本は中間期末の残高である。会計上の利益と資金の回収には時期差があるため、利益増減と手元資金を同じ指標として扱わない。
業界動向との関連
アルミ関連では市況、エネルギー価格、需要分野ごとの販売動向が採算を左右する。当期は電子材料部門の一部を板、押出製品からアルミナ・化成品、地金へ移管しており、組替前の過去資料とそのまま比較すると事業別の増減を誤認しやすい。
株価への示唆
今回の判断材料は「営業利益83.5%増、4事業の採算差に注意」である。決算公表後の株価・出来高や市場予想との比較は確認していないため、好決算を理由に株価上昇を見込む評価は行わない。次回の開示では、上記の事業別採算と通期予想の前提が実績に表れるかを追いたい。
今期の総括
中間期の売上高は3378.05億円、親会社帰属純利益は115.31億円となった。売上規模の変化に加え、営業利益83.5%増、4事業の採算差に注意という利益の中身を押さえて読む。上期の実績を2倍した数値を通期予想とはせず、会社が示す計画と分けて扱う。
来期見通し
通期予想は売上高7000億円、営業利益370億円、経常利益350億円、純利益200億円。中間の営業利益進捗は57.8%である。上期の利益率を単純に通期へ延ばすのではなく、事業別の受注・製品構成と下期前提を確認する。中間配当は50円、期末予想は60円で、年間予想は110円である。
ここで扱うのは現在進行中の2027年3月期通期予想である。翌2028年3月期について、本記事で独自の売上・利益予想は置かない。
総合判断
総合判断は中立とする。「営業利益83.5%増、4事業の採算差に注意」という事業ごとの差が残り、増減率だけで方向を決める段階ではない。事業別の採算と資金回収、会社予想の前提を合わせて評価する。これは今回の開示内容に対する定性的な整理であり、株価水準を踏まえた売買推奨ではない。
関連ページ
出典
- 日本軽金属ホールディングス「2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信」(2026年11月2日)、公式決算資料