決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 経常収益 | 648.97億円 | 527.79億円 | +22.9% | 2259億円 | 28.7% |
| 経常利益 | 278.31億円 | 176.46億円 | +57.7% | 766億円 | 36.3% |
| 純利益 | 202.56億円 | 129.96億円 | +55.8% | 520億円 | 39.0% |
| EPS | 71.50円 | 45.12円 | +58.5% | 183.06円 | 39.1% |
通期予想は据え置かれた。純利益の進捗率は39.0%だが、有価証券関係損益の四半期変動を含むため、単純な年率換算には向かない。
セグメント
報告セグメントは銀行業のみである。グループ全体では銀行を中心に証券、リース、信用保証などを展開するが、決算短信では事業別損益を独立した報告セグメントとして開示していないため、推定配分は行わない。
財務安全性
総資産は11兆8167億円、純資産は1兆3834億円、決算短信上の自己資本比率は11.7%で、前期末の9.6%から上昇した。この比率は銀行法上の規制自己資本比率ではない。銀行の財務余力は、規制資本、信用コスト、預金・貸出金、有価証券評価差額を併せて見る必要がある。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | +58.5% | 当期EPSと前年同期EPS | EPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。 |
| ROE | 非開示 | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| 規制自己資本比率 | 非開示 | 決算短信上の自己資本比率11.7% | 正式な規制資本は補足資料で確認する。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
銀行では営業利益率やROICを機械的に当てはめず、資金利益、信用コスト、有価証券関係損益、規制資本の順に利益の質を確認する。
ポジティブ要因
貸出金利息と有価証券損益
貸出金利息の増加などで経常収益は121.18億円増えた。有価証券関係損益の改善も加わり、経常利益は101.85億円増の278.31億円となった。
純利益の伸び
純利益は前年同期から72.60億円増え、202.56億円となった。EPSも45.12円から71.50円へ増加している。
財務基盤
純資産は前期末比2471億円増の1兆3834億円となった。包括利益2952.19億円が資本増加に寄与しており、有価証券評価の変動も切り分けて見る必要がある。
リスク要因
有価証券損益の変動
今四半期の増益には有価証券関係損益の改善が含まれる。債券・株式相場が反転すれば、経常利益や評価差額が振れる可能性がある。
預金金利と信用コスト
金利上昇は貸出利回りを押し上げる一方、預金金利や市場調達費用も増やす。貸出残高の拡大とともに信用コストが上振れしないかも確認点となる。
市場評価の変動可能性
経常利益が高進捗でも、金利メリットや有価証券益が株価へ織り込まれている場合、追加の還元策や持続的な資金利益の伸びがなければ反応は限られうる。
業界動向との関連
地方銀行には貸出利回り改善の追い風があるが、預金獲得競争と債券ポートフォリオの変動も大きくなる。京都FGでは金利収益だけでなく、有価証券損益を除いた基礎的な利益の持続性が比較軸となる。
株価への示唆
利益進捗は強いが、株価評価ではPBR、ROE、規制資本、株主還元を同時に見る必要がある。市場データを今回の資料だけでは確認できないため、理論株価の試算は行わない。
今期の総括
経常収益648.97億円、経常利益278.31億円、純利益202.56億円と増収増益になった。貸出金利息と有価証券関係損益が支えたため、次回は資金利益の持続性と市場関連損益の内訳を確認したい。
来期見通し
通期予想は経常収益2259億円、経常利益766億円、純利益520億円、EPS183.06円で据え置かれた。第1四半期の利益進捗は高いが、有価証券損益と信用コストの変動を踏まえ、上期以降の再現性を確認する局面である。
総合判断
総合判断は強気である。経常利益57.7%増、純利益55.8%増、通期純利益計画への進捗39.0%は強い。ただし、有価証券関係損益を除いた利益の伸び、信用コスト、規制資本、還元方針が次の評価を左右する。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2027年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」、京都FG、開示日: 2026-07-31