決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 330.24億円 | 317.48億円 | +4% | 652億円 | 50.7% |
| 営業利益 | 14.07億円 | 12.56億円 | +12% | 30億円 | 46.9% |
| 経常利益 | 13.17億円 | 14.21億円 | -7.4% | 32億円 | 41.2% |
| 純利益 | 8.97億円 | 9.18億円 | -2.4% | 21.50億円 | 41.7% |
| EPS | 45.40円 | 46.12円 | -1.6% | 107.64円 | 42.2% |
会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。
セグメント
| 報告セグメント | 売上高 | 前年同期比 | セグメント損益 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|---|
| 建設機材関連 | 143.52億円 | +10.8% | 利益15.69億円 | +55.5% |
| レンタル関連 | 93.13億円 | +5.5% | 利益6.96億円 | +20.5% |
| 住宅機器関連 | 68.07億円 | -6.3% | 損失4.15億円 | — |
| 電子機器関連 | 25.50億円 | -5.6% | 損失3.58億円 | — |
セグメント損益の合計は14.91億円で、調整額1.74億円のマイナスを経て、決算短信の経常利益13.17億円につながる。アルインコのセグメント損益は営業利益ではなく、経常利益との調整である点に注意したい。建設機材・レンタルの増益を、住宅機器・電子機器の赤字が削っている。
財務安全性
財務安全性では、総資産766.39億円、純資産335.91億円、自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率43.8%を確認します。キャッシュ・フローは営業CF非開示、投資CF非開示、財務CF非開示、現金及び現金同等物の期末残高非開示です。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | -1.6% | 当期EPSと前年同期EPS | EPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。 |
| ROE | 非開示 | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は4.3%、総資産経常利益率は非開示です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。
ポジティブ要因
営業増益
営業利益は14.07億円で、前年同期比12%増です。増益幅に加え、営業利益率4.3%を次の四半期でも保てるかが見られます。
売上規模の確認
売上高は330.24億円、前年比は+4%です。売上だけで評価する局面ではなく、営業利益と営業CFにどう落ちるかを合わせて見ます。
財務基盤
自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率は43.8%、純資産は335.91億円です。資本余力は、案件ごとの採算や運転資金の振れとは分けて評価します。
リスク要因
利益率とキャッシュのずれ
営業キャッシュ・フローは非開示です。利益よりキャッシュです。売掛金、在庫、仕入れ条件で資金が外に出る決算では、会計上の利益だけでは安心材料になりません。
販売数量・コスト前提の変動
次期または通期予想は売上高652億円、営業利益30億円です。計画を見る時は、売上前提よりも営業利益率の前提を先に疑います。販売数量、為替、原材料費、人件費、案件進捗のどれかが崩れると、利益の薄い会社ほどすぐ数字に出ます。
市場評価の変動可能性
決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。
業界動向との関連
業界比較では、同業他社の同時期決算や市場統計も必要です。ただ、この段階では業界ストーリーを広げすぎない方がよいです。決算短信でまず見るべきは、売上が営業利益に落ちているか、営業CFが伴っているかです。
株価への示唆
中立評価でも、見る場所ははっきりしています。売上ではなく営業利益率、営業利益より営業CF。この順番で数字がそろうまでは、市場は様子見になりやすいです。補足市場データ未取得のため、理論株価の算定は保留します。
今期の総括
今期は売上高330.24億円(+4%)、営業利益14.07億円(+12%)、親会社株主に帰属する当期純利益8.97億円(-2.4%)という内容でした。ここで見たいのは、きれいな増収コメントではなく営業利益の質です。営業利益と純利益の方向が異なる場合は、特別損益や税効果を分けて読みます。本業の収益力とは異なる要因が混じると、株価の評価は長続きしません。
来期見通し
来期または通期見通しでは、売上高652億円、営業利益30億円、経常利益32億円、純利益21.50億円、EPS107.64円が示されています。会社予想は前提です。増収計画より、営業利益率と営業CFがその計画に届く形になっているかを次の開示で確認します。
総合判断
総合判断は中立。判断の根拠は、売上高330.24億円、営業利益14.07億円、純利益8.97億円という決算短信上の主要数値と、確認できる財務指標のバランスです。次回は営業利益率、営業CF、EPS、ROIC、PERを同じ方向で確認したいところです。数字がそろうまでは、市場はまだ少し距離を置きます。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- アルインコ IR、「2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)」、開示日: 2026-10-20