日本フイルコン|2026年11月期 第3四半期 売上高 216.54億円(+7.6%) 営業利益 14.27億円(+158.3%) 全社費用 △10.98億円

決算サマリー

項目当期実績前年同期増減率会社計画進捗率
売上高216.54億円201.16億円+7.6%290億円74.7%
営業利益14.26億円5.52億円+158.3%17億円83.9%
経常利益16.59億円6.97億円+137.7%19.50億円85.1%
純利益9.71億円6.20億円+56.8%11.50億円84.4%
EPS50.37円32.01円+57.4%59.6円84.5%

会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。

四半期累計の前年同期比です。進捗率は実績を通期会社予想で除した単純計算で、季節性や利益計上時期は反映していません。

セグメント

報告セグメント外部売上高前年同期比セグメント利益
産業用機能フィルター・コンベア154.34億円+5.7%10.49億円(+44.0%)
電子部材・フォトマスク36.99億円+11.4%8.13億円(+230.9%)
環境・水処理関連17.47億円+22.9%0.83億円(前年同期は0.36億円の損失)
不動産賃貸7.74億円+0.1%5.81億円(-0.6%)

4事業の外部売上高合計は連結売上高と一致します。セグメント利益の合計25.25億円から、全社費用などの調整10.98億円を差し引いた14.27億円が連結営業利益です。産業用では北米・欧州の不織布向けや中国の食品用コンベヤーが寄与。電子部材は通信デバイス向けが好調で、環境・水処理では前期まで抑えていた大型工事が進みました。

財務安全性

総資産439.18億円、純資産236.60億円、自己資本比率52.9%。四半期短信ではキャッシュ・フロー計算書がないため、営業CFの裏付けは確認できません。前期に計上した電子部材の減損損失に伴い、当期は同事業の減価償却費が減少したことも利益増加要因です。

定量評価

営業利益率は当期実績を基に算出しています。短期の前年同期比だけでは、通期の収益力や株価指標の割安・割高は判断できません。

ポジティブ要因

電子部材・フォトマスク事業は売上高11.4%増、利益230.9%増でした。会社は通信デバイス向けの販売好調と前期末の減損による償却費減少を説明しています。環境・水処理も大型工事の進行で前年同期の営業損失から黒字化しました。

リスク要因

産業用機能フィルター・コンベアでは国内製紙向けの販売が減少し、紙需要や製紙会社の生産能力縮小が逆風です。不動産賃貸は安定していますが成長率は小幅です。セグメント利益の約11億円が本社費用等で調整されるため、事業利益の増加がそのまま連結利益の増加にはなりません。

業界動向との関連

会社は電子部品業界のAIデータセンター投資や通信インフラ高速化を背景に、通信デバイス向け需要が旺盛と説明しています。産業用フィルターでは紙種による需要差があり、環境・水処理は大型案件の工事進捗で四半期ごとの振れが出ます。

株価への示唆

通期会社予想に対する進捗率は売上高74.7%、営業利益83.9%、経常利益85.1%、純利益84.4%です。利益は計画を上回るペースですが、進捗率だけで上方修正を見込むことはできません。全社費用、工事の完工時期、電子部材の減損後コストを確認します。

今期の総括

日本フイルコンの当期は、2026年11月期第3四半期累計は売上高216億円(前年同期比7.6%増)、営業利益14億円(158.3%増)、純利益9億円(56.8%増)でした 個別事業の構成と会社側が説明した増減要因を併せて見ると、全社利益の変化がどこから生じたかを追いやすくなります。

来期見通し

2026年11月期の通期予想は売上高290億円、営業利益17億円、経常利益19.50億円、純利益11.50億円、EPS59.60円です。短信では予想修正なし。

総合判断

中立。複数事業の増収と電子部材・水処理の利益改善で大幅増益となりました。一方で前年の減損による償却費減少や大型工事の進捗が含まれ、増益の再現性は事業ごとに見極める必要があります。通期予想に対する全社費用と営業利益の推移を確認します。

出典

「2026年11月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」、日本フイルコン、2026年10月1日。