決算サマリー

項目当期実績前期実績増減率来期会社計画
売上高209億円202億円+3.5%220億円
営業利益10.9億円7.5億円+45.9%11.0億円
純利益10.3億円9.8億円+4.8%9.0億円
EPS74.24円70.82円+4.8%64.75円

営業利益は大きく改善したが、来期純利益は減益計画である。

定量評価

EPS成長率は4.8%増、ROEは3.3%、自己資本比率は81.6%である。営業CFは10.9億円の黒字、現金及び現金同等物は78.9億円だった。2026年5月12日観測の株価758円に対し、来期予想EPSでみたPERは約11.7倍である。

ポジティブ要因

営業利益の改善

営業利益は45.9%増で、営業利益率も3.7%から5.2%へ改善した。

高い財務安全性

自己資本比率は81.6%で、財務基盤は非常に厚い。

売上成長継続

来期も売上高5.0%増を計画し、需要拡大を見込んでいる。

リスク要因

来期純利益減

来期純利益は12.8%減の計画で、EPSも64.75円に低下する見通しである。

低ROE

ROEは3.3%で、資本効率には改善余地がある。

設備投資サイクル

工業用刃物は製造業の設備投資や生産量に影響されやすい。

財務安全性

総資産は384億円、純資産は313億円、自己資本比率は81.6%で高い。営業CFは黒字だが、投資CFはマイナス9.4億円で、設備投資の回収状況を確認したい。財務面の不安は小さい。

業界動向との関連

機械工具は木材、住宅、産業機械、自動車関連の生産動向に左右される。当該業界は景気循環の影響を強く受けるため、業績は一定ではありません。

株価への示唆

株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。

シナリオ想定PER予想EPS理論株価
弱気10倍64.75円648円
中立12倍64.75円777円
強気14倍64.75円907円

現在株価は中立シナリオに近い。営業利益率改善が続く場合は上振れ余地がある一方、来期純利益減が意識される場合は下振れる可能性がある。

今期の総括

2026年3月期は増収営業増益で、採算改善が目立った。ただしROEは低く、来期純利益も減益計画であるため、評価は慎重に見たい。

来期見通し

2027年3月期は売上高220億円、営業利益11億円、純利益9億円を計画する。売上増の一方、経常利益と純利益は減少する見通しである。

総合判断

総合判断は中立である。財務安全性と営業利益改善は評価できるが、資本効率と来期減益計画が重い。次は営業利益率の維持が焦点である。

出典

本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。

  • 兼房株式会社「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」、2026年5月12日開示