決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 256.34億円 | 253.70億円 | +1% | 260億円 | 該当なし |
| 営業利益 | 11億円 | -11.55億円 | 黒字転換 | 20億円 | 該当なし |
| 税引前利益 | 9.25億円 | -12.90億円 | 黒字転換 | 18億円 | 該当なし |
| 純利益 | 4.65億円 | -17.11億円 | 黒字転換 | 11億円 | 該当なし |
| EPS | 63.36円 | -230.24円 | 黒字転換 | 149.66円 | 該当なし |
通期決算では会社計画欄に次期予想を置いているため、進捗率は該当なしとしています。前年比などが非開示の場合は、決算短信側で前年実績または増減率が示されていないことを意味します。
セグメント
アドベンチャーの報告セグメントは旅行事業と投資事業です。訂正後の旅行事業の収益は255.51億円(前年同期比1.9%増)、セグメント利益は11.72億円で、前年の11.28億円の損失から黒字化しました。投資事業は収益0.84億円(71.0%減)、セグメント損失0.72億円(前年損失0.28億円)です。両セグメントの利益合計11.00億円は連結営業利益と一致します。収益の単純合計は256.35億円となり、連結売上高256.34億円との差0.01億円は各数値の端数処理によるものです。
財務安全性
財務安全性では、総資産281.83億円、純資産94.18億円、親会社所有者帰属持分比率32.1%を確認します。営業CFはマイナス29.14億円、投資CFはマイナス23.06億円、財務CFはプラス21.99億円で、期末現金は132.64億円でした。決算短信の訂正でキャッシュ・フロー内訳と資産・負債の表示が更新されています。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | 黒字転換 | 当期EPSと前年同期EPS | EPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。 |
| ROE | 5.2% | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は4.3%、総資産税引前利益率は3.3%です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。
ポジティブ要因
営業利益の変化
営業利益は11億円、前年比は黒字転換です。増益そのものより、営業利益率4.3%が次の四半期でも保てるかが見られます。
売上規模の確認
売上高は256.34億円、前年比は+1%です。売上だけで評価する局面ではなく、営業利益と営業CFにどう落ちるかを合わせて見ます。
財務基盤
親会社所有者帰属持分比率は32.1%、純資産は94.18億円です。訂正後の財務諸表でも自己資本の余裕は限定的で、旅行事業の黒字転換が続くかに加えて、運転資金を含むキャッシュ創出力を確認する必要があります。
リスク要因
利益率とキャッシュのずれ
営業活動によるキャッシュ・フローは29.14億円の支出でした。営業利益11億円への黒字転換とは逆に営業段階で資金が流出しており、旅行商品の仕入れや決済に伴う運転資金の動きを次期も確認したいところです。
販売数量・コスト前提の変動
次期または通期予想は売上高260億円、営業利益20億円です。計画を見る時は、売上前提よりも営業利益率の前提を先に疑います。販売数量、為替、原材料費、人件費、案件進捗のどれかが崩れると、利益の薄い会社ほどすぐ数字に出ます。
市場評価の変動可能性
決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。
業界動向との関連
売上高の99.7%を旅行事業が占め、投資事業の規模は小さい構成です。決算短信は旅行市場全体の需要や予約単価を示していないため、業界の追い風を前提にせず、旅行事業の採算と営業キャッシュ・フローが改善するかを見ます。
株価への示唆
中立評価でも、見る場所ははっきりしています。売上ではなく営業利益率、営業利益より営業CF。この順番で数字がそろうまでは、市場は様子見になりやすいです。補足市場データ未取得のため、理論株価の算定は保留します。
今期の総括
今期は売上高256.34億円(+1%)、営業利益11億円、親会社株主に帰属する当期純利益4.65億円という内容でした。ここで見たいのは、きれいな増収コメントではなく営業利益の質です。営業利益と純利益の方向が異なる場合は、特別損益や税効果を分けて読みます。本業の収益力とは異なる要因が混じると、株価の評価は長続きしません。
来期見通し
来期または通期見通しでは、売上高260億円、営業利益20億円、税引前利益18億円、純利益11億円、EPS149.66円が示されています。会社予想は前提です。増収計画より、営業利益率と営業CFがその計画に届く形になっているかを次の開示で確認します。
総合判断
総合判断は中立。判断の根拠は、売上高256.34億円、営業利益11億円、純利益4.65億円という決算短信上の主要数値と、確認できる財務指標のバランスです。次回は営業利益率、営業CF、EPS、ROIC、PERを同じ方向で確認したいところです。数字がそろうまでは、市場はまだ少し距離を置きます。
訂正開示の反映
2026年9月24日の訂正開示を反映しました。総資産は281.83億円、負債187.65億円、純資産94.18億円、親会社所有者帰属持分比率32.1%です。営業活動によるキャッシュ・フローは29.14億円の支出、投資活動は23.06億円の支出、財務活動は21.99億円の収入で、期末現金残高は132.64億円です。売上高や営業利益など損益の主要数値に変更はありません。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2026年6月期決算短信〔IFRS〕(連結)」、G-アドベンチャー、開示日: 2026-08-13
- 「(訂正・数値データ訂正)「2026年6月期 決算短信〔IFRS〕(連結)」の一部訂正について」、G-アドベンチャー、開示日: 2026-09-24