決算サマリー

項目当期実績前期実績増減率来期予想見方
売上高143.55億円140.24億円2.4%増136.60億円減収予想
営業利益8.35億円12.26億円31.9%減2.00億円大幅減益予想
経常利益8.37億円11.61億円27.9%減2.00億円大幅減益予想
純利益2.74億円6.87億円60.1%減0.35億円低水準予想
EPS28.09円66.02円57.5%減3.58円大幅低下

営業利益率は5.8%と前期の8.7%から低下した。減損損失2.84億円は本業の収益力とは異なる要因が含まれています。

定量評価

指標直近実績比較対象見方
EPS成長率57.5%減前期比利益は大幅減
ROIC開示なし決算短信では未開示営業利益率5.8%を代替確認
PER推移約406倍株価1,455円、来期予想EPS3.58円来期利益低下で指標が歪む

数字からは、財務は厚い一方、収益性は大きく低下している。来期予想EPSが低いためPERは感応度として見る必要がある。

ポジティブ要因

売上高は増加

白蟻防除の潜在需要を背景に、売上高は143.55億円で2.4%増となった。申込調査件数の増加など、広告宣伝による一定の反響は確認された。

人材確保の進展

就労条件の見直しにより新規採用数が増え、総従業員数は5年ぶりに増加した。売上創出力の再構築につながる可能性があります。

財務基盤の厚さ

自己資本比率は68.6%と高い。営業CFは3.76億円の黒字で、有利子負債に対するキャッシュ・フロー指標も大きく悪化していない。

リスク要因

費用先行による利益低下

広告宣伝、PR活動、人材確保、処遇改善などの費用が先行し、営業利益は31.9%減となった。投資効果が売上に結びつかなければ利益率は戻りにくい。

減損損失の計上

猪苗代総合研修センターの運用停止に伴い、減損損失2.84億円を特別損失に計上した。本業の収益力とは異なる要因が含まれています。

来期の大幅減益計画

2027年3月期は営業利益2.00億円、純利益0.35億円を見込む。年間休日増加を伴う処遇改善と成長投資の費用が先行する計画である。

財務安全性

総資産は139.78億円、純資産は96.08億円で、自己資本比率は68.6%と高い。営業CFは3.76億円の黒字、投資CFは1.06億円のマイナス、財務CFは6.24億円のマイナスだった。現金及び現金同等物は67.51億円で、短期安全性は高い。ただし、収益低下が長引く場合は配当負担が重くなる。

業界動向との関連

住宅メンテナンス市場では、既存住宅の長寿命化、防災・減災意識、白蟻防除の潜在需要が支えとなる。一方、消費者マインド、天候、採用難が契約件数に影響する。住宅関連サービスは景気と家計支出の影響を受けやすい。

株価への示唆

前提条件

今期実績EPSは28.09円、来期予想EPSは3.58円である。2026年5月12日観測の株価1,455円を用いると、来期予想EPSベースのPERは約406倍となる。株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。

理論株価

シナリオ想定PER予想EPS理論株価
弱気100.0倍3.58円約358円
中立250.0倍3.58円約895円
強気400.0倍3.58円約1,432円

現在株価は強気シナリオに近い。来期予想EPSが一時的な投資負担で低下しているとの見方が維持される場合は支えとなる一方、投資効果が遅れる場合は下振れる可能性があります。

今期の総括

2026年3月期は増収ながら、成長投資と減損損失により利益が大きく減少した。高い自己資本比率は支えだが、売上成長と利益率回復の時間軸が課題である。

来期見通し

2027年3月期は売上高136.60億円、営業利益2.00億円、経常利益2.00億円、純利益0.35億円を見込む。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。中期計画では2029年3月期に営業利益14.40億円を目標とするが、初年度は投資先行である。

総合判断

総合判断は弱気である。財務安全性は高いが、来期の利益水準が大きく下がり、PER指標も割高に見えやすい。次回決算では、申込調査件数、人材確保、成長投資の売上転換を確認したい。

出典

本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。

  • 「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」、2026年5月12日開示