決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 2,570.58億円 | 1,945.37億円 | +32.1% |
| 営業利益 | 1,166.39億円 | 788.71億円 | +47.9% |
| 経常利益 | 1,144.37億円 | 794.65億円 | +44.0% |
| 純利益 | 803.66億円 | 559.13億円 | +43.7% |
| EPS | 740.84円 | 515.70円 | +43.7% |
セグメント
精密加工装置・精密加工ツールなどを扱う単一セグメントです。今回の短信には製品別売上高や利益の表がなく、装置と消耗品に連結利益を配分することはできません。会社によれば、装置は高性能半導体向けの高付加価値製品が好調で、消耗品の精密加工ツールも顧客設備の稼働率などに連動して高水準でした。
定量評価
営業利益率は45.4%で、前年同期の40.5%から上昇しました。出荷額は2,845.84億円(前年同期比37.2%増)で、売上高とは金額も認識時点も異なります。会社は機械装置の検収進捗が増収に寄与したと説明しており、出荷額をそのまま当期の売上高と捉えないことが必要です。
ポジティブ要因
為替の影響と高付加価値製品の増加により売上総利益率が上昇し、人件費や研究開発費などの販管費増を吸収しました。出荷と検収がともに拡大した点に加え、顧客設備の稼働に伴うツール需要が続いた点も今回の利益を支えています。
リスク要因
先端半導体向けの設備投資や顧客の検収時期が変われば、出荷と売上の関係も動きます。為替や製品構成による利益率改善を、数量増だけの効果と読み替えることはできません。人件費・研究開発費の増加が続くなか、高い利益率を維持できるかを次の開示で確かめたい内容です。
財務安全性
総資産は8,245.84億円、純資産は6,290.13億円、自己資本比率は76.1%です。営業CFは1,117.08億円の収入、投資CFは548.14億円の支出、財務CFは406.17億円の支出で、現金同等物は2,006.27億円でした。営業CFには契約負債増加も寄与し、投資CFには定期預金の増加が含まれるため、営業利益や設備投資額と一対一では対応しません。
業界動向との関連
会社は生成AI需要を背景とするデータセンター投資と、先端ロジック・HBM向け需要を説明しています。今回確認できるのは同社の受注・出荷・検収に結び付いた需要であり、この決算だけから半導体市場全体の伸び率を推定することはできません。
株価への示唆
増収率を上回る営業増益は収益性の改善を示します。ただし、株価や市場予想との比較は本記事では行っていません。出荷額と売上高の差、検収状況、製品構成による粗利率の動きを合わせて追うのが今回の確認点です。
今期の総括
中間期は売上高が32.1%増、営業利益が47.9%増でした。高性能半導体向け需要と高付加価値製品の構成が利益増に寄与し、出荷額も前年同期を上回りました。
来期見通し
会社が示した予想は2027年3月期の第3四半期累計(2026年4~12月)で、売上高3,895億円、営業利益1,747億円、経常利益1,734億円、純利益1,219億円、EPS1,123.43円です。通期計画に対する進捗率は算出しません。中間配当は186円で、期末・年間の配当予想は未定です。
総合判断
評価は中立です。利益率改善と出荷増は確認できますが、第3四半期累計予想と通期見通しは異なります。検収の進捗と、先端半導体向け投資が装置・ツール需要にどうつながるかを継続して確認する内容です。
出典
- ディスコ「2027年3月期第2四半期 決算短信」、2026年10月22日開示。
- ディスコ 公式IR